第二十三話 最終生 罪を背負うこと

 ウィズリーがナイフを振りかざす。

「やめろ!」

 オキシオが手を伸ばす。それは遠く及ばない。

 ジュナインは動かない。


 目を細めるジュナインの目の前に、一人、立ちふさがった。

「エリシア」

 ウィズリーのナイフはエリシアの腹部を深く刺した。

「エリシア!」

「え…」

 エリシアが腹部を抑え、倒れそうになるのをジュナインは受け止めた。ジュナインではなく、エリシアを刺した事実に気づいたウィズリーは呆然とする。

「エリシア!」

「エリー!」

 傍らにいたワイトがエリシアとジュナインの前に膝をつく。ワイトは上着を脱ぎ、エリシアの腹部に押し当てる。しかし出血が止まらない。

「誰か!早く医者を!」

 一瞬、たじろいだマティスであったが、部屋の入口へ走り、兵士に声を掛けた。

 ラティスがウィズリーの手を取りナイフを弾き飛ばし、彼女を床に押し付け拘束する。

「くそっ俺がいながら…」

 何も言わないウィズリーを見下ろしながら、ラティスは顔を歪めた。


 エリシア、エリシア、とジュナインが何度も声を掛ける。

「へへ」

 エリシアが笑う。

「みんな、ラティスさんの話、聞いてなかったの…そうだよ、ジュナインが何をしていても、愛してる人が、傍にいるのに、黙って殺されるの、見てるわけないじゃん」

「っ…君は、俺の罪を知っても…愛していると言ってくれるのか…」

「あなただって、例え私が殺人犯でも愛したくせに」

「当たり前だろ」

 ジュナインの目に涙が浮かぶ。

「俺は馬鹿だ。オキシオを責めたくせに、自分の罪は見えないふりをした…その結果がこれだ!エリシア!頼む死なないでくれ!君が死ぬべき時じゃない!」

「大丈夫、きっとまた来世があるよ。生まれ変わったら、このスキルであなたを探すから」

「探さなくていいよ。そんなことしなくていいから、いい男見つけて幸せになってくれよ」

「じゃあやっぱりジュナインを探さなきゃ」

「やめろ…やめてくれよ」

 涙が止まらない。言葉が出てこなくなる。


「ね、ジュナイン」

「なんだい」

「好きって言って」

「好きだよ、エリシア、大好きだ。ずっとずっと、出会った時から、君が好きだ」

「私も、ジュナインが好きだよ」


 エリシアの瞼が落ちる。ジュナインの服がエリシアの血で染まっていく。


 それはまるで、これから背負って生きていく“罪”が、体中に広がっていくようだった。




 部屋の外でマティスが呆然と立ち尽くしている。

 これが、復讐の末路なのか…。

「陛下」

 声を掛けたのはラティスだ。ウィズリーの腕を握り拘束しながら立たせている。

「なんだ」

「ひとまずウィズリーを牢に入れてきます。処遇は後日」

「あぁ…そうだな」

 こっちだ、とラティスがウィズリーに指示を出す。彼女は何も言わず、抵抗せず、ラティスに従う。

「ラティス」

 ラティスの背中に、マティスが声を掛ける。

「はい」

 ラティスは振り向かず、足だけ止めた。

「俺は…どうしたらよかった…どうしたら君の、ユーリィのようになれたんだ…あんなことになったのに、俺の中にはまだ憎悪が渦巻いてる…オキシオを殺したいと思っている」

 マティスは顔を覆った。

「申し訳ございません。その答えを出せそうにありません。しかし陛下、あなたはただの復讐者ではありません。一国を背負うお人なのです。そのことを努々忘れてはなりません。守るべき人々は、常に目の前にいます」

 言って、ラティスはウィズリーを連行する。





 ウィズリーは牢に入れられても、呆然と立ち尽くしていた。

「じゃあな、大人しくしておけよ」

 ラティスが言う。

「あなたの言ったことが、正しかったの?」

 ポツリとこぼれた言葉に、ラティスが耳を傾ける。

「憎しみにおぼれながら、義母に叩かれながら生きれば良かったの?」

「…俺が正しいとも、君が正しいとも言わない。君の生い立ちには同情する。君だって、誰かが手を差し伸べれば、その憎悪から救われていたはずだ。そうすれば、誰も殺さなくてよかった」

「誰が救ってくれるというのよ!」

 ウィズリーが泣きながら格子にしがみつく。

「今更遅いのよ!こんな血まみれになってから、そんなこと言われたって!私はきっとあの子の家族に憎まれる、そして同じように殺される!」

「そんなことはさせない」

 ラティスは、ウィズリーの左手を優しく覆った。

「君は仲間が欲しかったんだろう?だからあの時、自傷したとき、左手に傷をつけた。同じ誕生日に産まれた俺達の仲間になりたかったんだ。君は、ずっと。もっと早く気づいてやれればよかった」

 すでに血が止まったその傷を優しく握る。

「君にも、憎悪を上回る“仲間が欲しい”という気持ちがあったんだよ」

「何よ、今更そんなことっ言われたって…」

 うあああああ、とウィズリーは声を上げて泣く。

「大丈夫だ、君はもう一人じゃない」

 ラティスは、格子越しにウィズリーを抱きしめた。








 医者が駆け付けた時、エリシアは息絶えていた。

 ワイトが横たわるエリシアに縋りつくように泣いている。

「ジュナイン」

 少し離れたところから、それを呆然と見ていたジュナインにオキシオは声を掛けた。

「なぁオキシオ」

「なんだ?」

「俺も人を殺したから、別の世界に転生して、罰を受けるのかな?そしたらまたエリシアに会えるだろうか」

「すまん…俺にはわからない」

「だよな」

 ハハ、とジュナインは笑う。

「あの子、前世は普通の女子高生だったんだろう?そして今も家族や友達に愛される普通の女の子だった。どうして、何も悪いことをしていない、あの子の命が奪われるんだ。これはオキシオへの罰なのか?俺への罰なのか?」

 オキシオは答えられない。


「オキシオ、ジュナイン」

 二人に声を掛けたのは、ユーリィだ。

「エリシアが家族の元に帰ります。最後に言葉を…」

 先に、オキシオがゆっくりとエリシアに近づいた。肌にこびりついた血は綺麗に拭き取られている。

 …ダメだ、何の言葉も出てこない。君に、どんな言葉をかけていいかわからない。

 君はどの世界でも、明るく元気に生きてきた。記憶が戻った時も誰も恨まなかった。君だけは俺より生きて…幸せに生きていたことが何度もあったのに。

 何も言えないオキシオの隣にジュナインが立つ。彼はジャケットの懐に手を伸ばし、ブレスレットを出した。

「これを君にあげようとおもってたんだ。婚約指輪の代わりに」

 それを、彼女の手首に結び付けた。


「もし来世で、本当に君が俺を見つけてくれるのなら…また愛してもいいかい?」



 エリシアが、微笑んだ気がした。



 マティスは未だに部屋の外で蹲っている。

「マティス様」

 呼ばれたが、顔は挙げなかった。上げなくてもわかる、目の前に立っているのは、ワイトだ。

「いいのかい、エリシアを見送らなくて」

「僕はエリシアの家に帰るから、あとでも大丈夫…マティス様、覚えていますか?13歳の頃、僕はユーリィ様の茶会に呼ばれて、トイレに立った時、あなたに会った」

「あぁ、そうだったな「俺に隠れて、オキシオ達と何をしている」って問い詰めたが、君はガタガタ震えて、嘔吐までして、何も言わなかった」

「僕はあの時、前世の記憶を取り戻したんです」

 マティスがハッと顔を上げた。

「なんだって…」

「あなたのスキルは【触れた人の前世の記憶を蘇らせる】なんです。あの時、あなたは僕の腕をつかんで、思い出したんです。色々混乱して、しばらく動けなかったんですけど、蹲って吐いている間に、あなたはどこかへ行ってしまった」

「そうか…ユーリィと初めてあった時、彼女の記憶が戻ったのも、そういうことだったのか…」

 マティスは自分の掌を見る。ずっと疑問だった自分のスキルが、こんな時にわかるなんて…。


「戴冠式後、ここに来る途中、エリーにあなたの前世の姿を聞きました。やっぱり、あなたがお母さんだったんですね」

「え」

「当時はママと呼んでいました。僕があなたの息子、結人です」

 それは確かに、愛息子の名前だ。

「本当に、結人なの…?」

「お母さん…ごめんなさい」

 ワイトは頭を下げた。

「思い出して…色々怖くなった。この世界に、いや、『傷の戦士』の中にあの犯人がいることはすぐにわかった。オキシオやジュナインが『傷の戦士』を気にかけてる理由も、その時、理解した。僕、怖かった…また殺されるんじゃないかって…。だからラティスさんに稽古をつけてもらって、兵士になろうとした。でも違ったんだ。強くならなきゃいけないわけじゃなかった。僕がすべきだったのは、全て正直に話して、母さんと話すことだったんだ…」

 ワイトの脳裏に、エリシアの姿が浮かぶ。

「僕はあの場で何も出来なかった。ジュナインが狙われてるってわかった時も動けなかった…。僕が庇っていれば、ナイフを弾き飛ばせたかもしれないのに、その役目をエリーが…ごめんなさい。黙っててごめんなさい。何もしなくてごめんなさい」

 ワイトが泣き崩れる。

 マティスがそれを優しく抱きしめた。

「あなたが謝ることじゃない。あなたが罪悪感を抱くことじゃない。ごめんなさい。復讐に駆られて、私は何も見えていなかった。こうしてあなたをまた抱きしめたいと思っていたはずなのに、いつの間にかそれを忘れて犯人を殺すことばかり考えていた…私こそ、犯人を殺すより、あなたを探さなきゃいけなかった」

「お母さん」

「ママって呼んでよ」

「18歳にもなってママなんて、呼べないよ」

「大きくなったのね、ワイト」

 親子は、強く強く、抱きしめ合った。






 エリシアの葬式は厳かに行われた。エリシアの家族は終始泣いている。

 ラティスがエリシアの遺体に花を添える。

「来てくれてありがとう、ラティスさん」

「当たり前だ」

 ワイトの言葉に、ラティスはそう返した。

「しかし、陛下や女王陛下はともかく、オキシオやジュナインが来ないとはな」

「遠くから見守ってると思うよ」

 ワイトもエリシアの遺体に花を添えた。

「ラティスさん、ウィズリーさんはどうなるの?」

「人を殺した罪に問われる。処刑か国外追放か…最悪、奴隷としてどこかに売り飛ばされるかもしれない」

「そんな」

「まぁ陛下はそんなことしないだろうさ。おそらく国外追放だろう。そうなったら俺が…」

 何か言おうとしたラティスだったが、口をつぐんだ。


 火葬場に送り届けられるエリシアを見ながら、ラティスは問う。

「ワイト、お前やっぱり兵士になるのか?」

「うん、僕もマティス様を支えたい、今度こそ」

「兵士は甘くないぞ。強くなったって、守りたい物を守れるわけじゃない。俺も、こうして一人失った…。幸せに生きる普通の女の子すら、俺達兵士は守れなかった。それでもなると言うのか?」

「うん、ラティスさんとオキシオさんみたいになれなくても、強くなることには、意味があると思うんだ」

「そうだな…お前には誰よりも強くなってもらいたいと思っているよ」

「どうして?」


「オキシオ、国外追放になったんだ。だからあいつに代わって俺の隣に立ってくれ」





 城から火葬場の煙が見える。

「エリシアでしょうか」

「そうだろうな」

 ユーリィは煙を眺めているが、マティスはソファに座ったまま、外を見ようとしない。

 ぐすん、とユーリィは涙を流す。

「エリシアと仲が良かったんだったっけ?」

「とてもいい子でした。てっきりあの子が…いえ、それを抜きにしても、あの子は私にとって大事な友達でした」

「それを抜きにしてって…どういうことだ?」

「お気になさらず。そういえば、ワイト君だったんですね、あなたの息子」

「あぁ」

「兵士になるため志願したそうですね。良いのですか?」

「あの子の人生だ。好きにすればいい」

 マティスが立ち上がり、ユーリィの隣に立った。


「…すまなかった。君を、信じなかった」

「私こそ、陛下を信じて、全て打ち明ければ良かった」

「誰かが何か一つ、小さなことでも、正しいことをやっていれば、あの子は死なずに済んだのかな?」

「そうかもしれませんね。けど失ったものは戻らない。前世の私達の人生も、今生も」

「前世に「失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」という言葉があったな」

 マティスはユーリィの手を、そっと握った。ユーリィもその手を握り返す。

「きっとまた、憎しみに囚われることもあるだろう。その時はまた俺を説得してくれるかい?」

「はい、何度でも」

「…顔がひどいぞ、ハンカチで拭きなさい」

「はい」

 エリシアは、マティスがつないだ手と反対から手渡されたハンカチで、顔を拭いた。







 ジュナインが振り返り、煙を眺める。

「エリシアかな…」

「あぁ、そうかもな」

 オキシオも立ち止まり、振り返った。


 二人は国境付近まで、長い時間かけて歩いてきた。煙も随分遠く、細く見える。

 二人は踵を返し、再び歩き始めた。

「俺さ、エリシアの死際、生まれ変わっても会いたいって言っちゃったけど、やっぱりやめといた方がいいと思いなおした」

「なんでだ?」

「俺も殺人の罪で人生繰り返すかもしれないんだろ?次はエリシアを巻き込みたくない。このまま空高く跳んで、成仏して、天国で笑っていてくれる方が断然いい」

「そうだな」

 オキシオは苦笑する。


「というか、お前なんでついてきたんだよ、国外追放を言い渡されたのは俺だけだぞ、お前までついてくることなかっただろ」

「俺も殺人犯だからな。これくらいの罰は受けないと。お前こそ、なんでマティスの命令をあっさり受け入れたんだよ。被害者全員が生涯全うするまで見守るんじゃなかったのか?」

「それは俺のおごりだった」

 オキシオは顔を歪める。

「俺が何かしなくたって、きっとみんな、自分の力で立って、あがいて、苦しんで、幸せになっていた。それなのに俺は…償いたい一心で、多くの間違いを犯した。加害者として俺がまずすべきだったのは、被害者たちから離れて、忘れ去られることだったんだ」

「そうだな、俺も忘れてたよ。それが一番いいって…」


 しばらくして、二人はあっさりと国境を超える。

 国境警備隊に身分証明を見せ、隣国の町に入る。

 まずは住む場所と仕事を探さなくてはならない。そのためにも、今日は疲れた体を休める必要がある。

 二人は適当に宿を探し、別々に部屋に入ろうとした。

「そういえばオキシオ」

「なんだ?」

「町を出る時、見知らぬご婦人から何かもらってたな」

「あぁ。手紙だ。俺たちが町を出ることを知っていて、急いで書いたらしいけど、あの人はだれだったんだろうな」

「さぁな、それ、一人で読んだ方がいいと思うぞ」

「なんだって?」

「なんでもない、じゃあ、飯はそれぞれ適当に済ませよう」

 言って、ジュナインは一人、部屋に入っていった。



 オキシオは荷物を下ろし、ポケットに入れていた手紙を取り出した。椅子に座り、封を切って手紙を取り出す。




 親愛なるオキシオ様


 ジュナインさんより、国外追放となることをお伺いしました。とても残念に思います。


 オキシオ様はご存じないと思いますが、私はオキシオ様に命を救っていただきました。1年前、初めての子を出産いたしましたが、会陰裂傷の痛みに耐えられず暴れてしまい、危うく出血死するところでした。しかし、オキシオ様が取り寄せてくださった薬草の痛み止めが処方され、すぐに痛みが緩和されました。

 もしオキシオ様がいらっしゃらなければ、私は死に、こうして子供を抱くこともなかったでしょう。ほんとうにありがとうございます。

 

 こうしてお礼を申し上げることが出来ることを、ジュナインさんに感謝いたします。妊娠中のこと、ジュナインさんが私に声を掛けてくださいました。私が勤める産院に、エリシアさんとワイトさんと一緒にリンジュースを届けてくださったのです。私の名札を見て「変わった名前」だとおっしゃいました。よく言われます。

 その日を機に、ジュナインさんと何度かお話ししました。その時、私が勤める産院で使われている痛み止めはオキシオ様が念願かなって作り上げたものだとお伺いしたのです。


 話が長くなってしましました。

 ほんとうに、感謝いたしております。ありがとうございました。どうか旅の道中お気をつけて。



 カスミ






 オキシオの眼から涙がボロボロと落ちる。手紙を皺くちゃにしないよう、濡らさないようにするのが精いっぱいだ。

「そうか…香澄、いたんだな…ようやく、君の子供に出会えたんだね」

 ジュナインは、オキシオには内密に香澄を探していたようだ。

 親切心ではない。エリシア達を危険から守るためだろう。


 こんな俺でも、心の底から喜んでいいのだろうか?

 ダメだとしても、この感情に蓋をすることは出来ない。


 オキシオは部屋を飛び出し、隣のジュナインの部屋の戸を叩いた。

「ジュナイン!ジュナインありがとう!」

「うるさい」

 小さな返事が聞こえてくる。

「抱きしめたい気分だよ」

「お断りだね、泣き止むまで部屋にこもってろ」

「わかった」

 オキシオは鼻水を啜りながら部屋に戻った。




 ずっと終わらない命かもしれない。これから過ごす、長い、長い時の中で、いつか君とその子供を見ることが出来たのなら…。




「いや、会わない方がいい。俺はそういう人間だ」



 オキシオは窓の傍に立ち、夜空を見上げた。

















 オキシオとジュナインは42歳になっていた。二人はとある国で運び屋を生業にしていたのだが、この日は突然の嵐に見舞われ、馬車ごと谷底に落ちてしまった。

 ハハ、と吐血しながらジュナインは笑う。

「まさか、また運び屋して、こんな死に方するとはな…」

 骨が何本も折れている。出血も多い。もうすぐ死ぬことが分かった。ちらりと隣を見ると、オキシオも体中の痛みに苦しんでいた。

「そういや、事故で死ねるのか?」

「さあな…でも、傷が治る気配もない…死ぬと思う」

 意図的でなければ、こんな死に方も出来たのか…早く知りたかったとオキシオは思う。

「しかし、まさか最期までお前と一緒とはな…」

「そうだな」

 二人は空を仰ぐ。曇天が雨を幾滴も落とす。


 オキシオは目を瞑った。

「今度こそ、本当の死か…ジュナイン、まだ生きてるか?」

 返事がない。目を開けて隣を見ると、彼は瞼を閉じ、安らかに眠っていた。

「先に逝ったか…」

 再び目を閉じた。

 6度の再生が終わる。この後どうなるのだろう…またあの悪魔の元に帰るのか?それとも地獄行か…。はたまた魂が消滅するのか、それ以外の何かが起きるのか…。


 オキシオの意識が薄れていく、どうやら…ちゃんと死ねるらしい。















「スキル【裁判】が発動しました」

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