続くことの幸福さ

「見える」人である「ぼく」の自室に現れたのは、不慮の事故で亡くなった若い女性の幽霊。心の残りはないのだが、成仏できない彼女の話を聞いてみると、「ぼく」と意外な繋がりが判明する。
人生の「終わり」から始まる、ハートフルな現代ファンタジー。二人の会話にくすりとしてしまい、深刻な状況もユーモアに包んで読ませてくれます。
人は何をもって、「幸福」とか「満足」とかを決めるのでしょうか。やり残したことよりも、誰かと一緒に笑い合える未来を選ぶというのも、一つのハッピーエンドなのかもしれません。

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