第6話  【BLACK EDGE 其の6 副作用】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第6話

 【BLACK EDGE 其の6 副作用】




 ブラッドはフェアを連れて、街の開けた場所に行く。着いたのは、噴水のある広場。




 街の住民は少しいるが、ここでなら対抗できるはずだ。




 時刻は昼。太陽はブラッド達の真上から照らしてくる。




「きませんね……」




 フェアはそう言った時、太陽が雲に隠れた。




 太陽が雲に隠れたことで影ができる。それと同時に、




「っ!?」




 ブラッドの背後から仮面の男が現れる。




「ブラッド!?」




 後ろに仮面の男が現れたことに気づいたブラッドは、急いで後ろを向く。




 仮面の男は剣を振り下ろしており、ブラッドは咄嗟に防ぐが、左腕に大きな傷ができてしまう。




 ブラッドの左腕からは血が垂れる。左腕は上がらない。ダメージを受けすぎた。




 ブラッドは右腕で殴りかかる。




 しかし、仮面の男は地面に落ちるように潜って消えてしまった。




「また姿を消したか……」




 ブラッドが周りを見渡して、仮面の男を探していると、




「ブラッド!!」




 フェアが悲鳴をあげる。フェアの方を向くと、仮面の男がフェアの背後に立って、フェアの首に剣を当てていた。




 仮面の男はフェアを捕まえると、ブラッドに言う。




「今回はこいつを捕まえろという命令だ。お前はそこで次の迎えが来るのを待ってるんだな」




 ブラッドがフェアを助けに行くよりも、仮面の男がフェアを傷つける方が早いだろう。




 仮面の男の目的はフェアの回収だ。だから殺す気はないのはわかっている。




 しかし、それでもブラッドは動くことができなかった。




 仮面の男がフェアを連れて逃げようとした時、雲に隠れていた太陽が姿を現す。




 そしてブラッド達を強い日光が照らした。




 すると、仮面の男は苦しみ出す。




「ひ、光ィ!? いぎゃあーー!!」




 仮面の男は頭を押さえて暴れる。




 剣は地面に落ちて、フェアは解放された。




 この隙にフェアはブラッドの元へと駆け寄る。




 フェアはブラッドのコートの端を掴む。泣いたりすることはなく冷静でいたが、怖かったのだろう。




 太陽の光に当たった仮面の男は未だに苦しんでいる。




「あれはどういうことだ」




 ブラッドは仮面の男の苦しんでいる姿を見て、疑問に思う。




「あれは術師になった副作用。おそらくは光に弱くなったんだと思う」




 フェアは仮面の男を見ながらそう答えた。




 ブラッドが空を見上げると、また太陽に雲が近づいてる。




「時間はねぇな」




 ブラッドはコートを掴むフェアの手を掴んで優しく離させる。




「決着をつけてくる」




 ブラッドはそう言うと、仮面の男の方へ走り出した。





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