第2話 白神童心

驚愕の光景だった。

たくさん子供、あちらこちらに子供だ。

まるで託児所みたいだった。

「あっはっはー!変なお兄さんが来た!」

「変質者だーーーー!」

「逃げろ逃げろー!!」

「おい、誰だ変質者って言ったのは!!」

カチンときた。

どこが変なんだよ。ただ白衣着たお兄さんだろ?

「あっはっはー!

 だってそのまま来たんでしょ。

 ただの変態じゃん。」

「「「あっはっはー!!」」」

数える限り、十人を越える子供が一斉に

笑った。

「このガキ!!いい加減にしやがれ!!」

俺はとうとうぶちギレた。

「うわーん。変なお兄さんが怒った~。」

「え...ちょ、泣くなよ。」

「「「うわーん!!」」」

十数人の子供が一斉に泣いた。

なんだ、なんでこんなに伝染するんだ?

「大丈夫だよ。怖くない。怖くない。

 僕が追い払ってあげるからね。」

一人の男が慰めていた。

年齢15才くらいのこの光景に会わない背が高い男が。

ってかあいつ追い払うとか言わなかったか!?

「ちょっといいですか?」

「なんだい?」

やばい、怒っている…。

すると、彼は親指で部屋の方を指していた。

なるほど、そこで話そうということか。

彼と一緒に部屋へ向かった。

「駄目ですよ、子供に大声出しちゃ。」

「ゴメン、悪かったって。」

「本当に反省してます?」

やばい、目が怒ってる…

「ゴメン、本当に反省しています…」

「ならいいです。」

ようやく緊張が解けた。

「君の名前は?」

白神はくしんです。」

「白神君ね、下の名前は?」

「……童心どうしんです...」

「もしかして、名前で呼ばれるのは

 嫌なのかい?」

「今まで名字で呼ばれてきたもので

 名前慣れしてなくて。」

なるほど、じゃあ名字で呼んでいた方が

いいな。

「じゃあ子供を返しますね」

「そうしてもらえるとすごく助かる。」

そういって部屋を出た。

僕も部屋を出ると、ぞろぞろと子供たちが

そとへ出ていっていた。

先頭はもちろん白神君。

なんだ、あいつ子供のカリスマとかあるのか?

不思議なやつだなと思った。

さーて仕事を始めるぞ!!

気合いを入れ直したら、早速誰か着た。

さぁ最初の初仕事だ!!

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