第49話 予定





「で、みほはどうして急に来たの?」

「暇だったから」


僕といちゃいちゃしてごきげんになったまゆは寝室で正座させていたみほちゃんをリビングに呼び戻した。突然やってきた理由を尋ねると完全に思い付きで来た。と言うような感じでまゆはやれやれ…とため息を吐く。


「みほ、もしまゆが一人暮らしだったら今回みたいに急に来てもいいよ。でも、りゅうちゃんも一緒に暮らしてるんだから来る前に一言連絡を入れるのが筋だと思うけど」

「ごめんなさい…お姉ちゃんに会いたくて我慢できなかったの…ごめんね……」


わざとらしい。こうしたらまゆは許してくれるってわかってる動きだ…そして案の定まゆはみほちゃんを許していた。やれやれ…


「もうすぐお昼だしお昼ごはん食べよっか。せっかくだから近所のカフェ行く?」

「やったぁ。行く!」


まゆに似てみほちゃんもカフェが大好きだ。まゆに似て…ではなくまゆの影響で。が正しいのかな?まあ、細かいことは置いといて、まゆの提案にみほちゃんは大賛成だった。


「せっかくみほちゃん来てくれたんだからお昼くらい2人で行ってきたら」

「えー。私はいいけど…りゅうさんいないとお姉ちゃん泣いちゃうからなぁ。りゅうさんもお姉ちゃんいないと寂しいでしょ。りゅうさんは家族みたいなもんだし一緒に行こうよ」


そう言ってみほちゃんは僕とまゆの手を引っ張って行こ。と催促してくる。まゆからも一緒に来て。と言われたので僕も一緒に行くことになった。


「みほ、今日は夜どうする?」

「一緒にごはん食べたい。あと、邪魔じゃなかったらお泊まりしたい」

「りゅうちゃん、いい?」

「うん。いいよ」


断る理由がなかったので即答したが、よく考えたら夜、まゆをみほちゃんに取られてしまうことに気づいて少し後悔したのは内緒にしておく。


「じゃあ、夜ご飯どうしよっか…みほは何食べたい?」

「餃子の皮ピザやりたい」

「じゃあ、餃子の皮ピザパしよっか。りゅうちゃんはそれでいい?」

「もちろんだよ」


餃子の皮ピザを僕は食べたことがないのですごく楽しみだ。たまーにTwitterとかInstagramで見かけたりしてやってみたいと思っていたけど、1人じゃやりたくないしまゆと一緒に暮らし始めていつかはやりたいなぁ。と思っていた。


夜ご飯を楽しみにしながら、とりあえずお昼ごはんを食べに僕とまゆがよく行く近所のカフェに向かう。




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