第11話 清和源氏1

☆☆☆清和源氏・略系図



清和天皇 ……┬【頼光】………………………………………… 頼政 ― 仲綱

       │

       └ 頼信 ― 頼義 ┬【義家】… 為義 ┬ 義朝 ―【頼朝】

                 │         │

                 │         └ 義賢 ― 義仲

                 │

                 └ 義光 …………………………… 武田




 清和天皇の子孫で、武士になったものが、「清和源氏」です。

 有名なのは、鬼退治の伝説の「頼光」です。

 この「頼光」の流れが、清和源氏の本家で、以仁王の乱を起こした、頼政・仲綱親子というのは、この頼光の子孫です。


 時代は下り、頼光の弟、頼信の流れに、「八幡太郎・義家」という、武士のスーパースターが現れます。

 その人気は、「八幡太郎はおそろしや」と、当時の流行歌に歌われるほどでした。

 特に東国で、名をしろしめすことになります。

 頼朝というのはその八幡太郎・義家の正嫡というわけです。



 木曽義仲というのは、頼朝の従弟にあたります。

 武田源氏は、八幡太郎・義家の弟、「新羅三郎・義光」の流れです。


……というわけで、治承当時、諸国に決起した清和源氏の家格は、


1、頼政・仲綱親子


2、頼朝


3、木曽義仲


4、武田源氏


……となります。


 当時の人は、かなり先祖にこだわりますから、もし頼政・仲綱親子が健在であったなら、頼朝がそれより上に立つということは、無理だったでしょう。

 また、挙兵後に、武田源氏が割合おとなしく頼朝に従ったのは、先祖の家格が効いていたからでしょう。



 余談ながら、頼光の鬼退治伝説は有名ですが、その子孫である頼政も、「ぬえ退治」の伝説をもっています。

 (ぬえ、、、妖怪)

 宮廷では、武士は、霊的な守護能力も求められていたのです。

 ちなみに平清盛は、「毛じゅう」という、ネズミのお化け(?)を退治して、それが宮廷での出世の足がかりとなっています。

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