45点目 「コンビニ店員たちの恋愛事情」   【5/21(土)】※閲覧注意

 さて、今日は何のお話を書きましょうか。

 「おいおい、この上にはちゃんと題名がついてるじゃないか!」って?

 それを書いたのは今の私ではありません。

 お話の筋道を決めて、あらかた書き終わった未来の私です。今の私とは無関係です。

 あれこれ悩みながら過去作とか見てるんですが、今月ってまだ一度も腐男子っぽい話書いてないんですね。

 これは大事件です(笑)

 こんな調子だと、いつかタイトル詐欺など言われてしまう……。

 というわけで、今日は腐男子成分マシマシでお送りしましょう。

 これで話の方向性は決まりました。

 ですが、肝心のお話の中身がまだです。

 腐男子エピソードって、ぶっちゃけ似たり寄ったりの話が多いんですよね。油断するとマンネリ化一直線です。

 うーん、どうしましょう…………。

 よし、決めました!

 今日は「コンビニ店員たちの恋愛事情」にしましょう。コンビニ店員たちの私生活がどんな感じか、それを洗いざらいお話していくことにいたしましょう。

 これでテーマも決まり、晴れてタイトル回収も済みましたね(笑)

 そろそろ本題に入ることにしましょうか。

 今日も最後までおつき合い頂けましたら幸いです。

 これはまだかなり初期の頃のお話。

 私とサキちゃんが、互いに腐男子腐女子であることを認識した直後ぐらいのことです。

 今でこそ、お互いの私生活に関してかなりのことを知ってる間柄ですが、当時はまだお互いただの同じバイト先の店員といった感じ。

 何てったって、あのサキちゃんが私に敬語で話してたぐらいですからね。同い年ですが、私の方が立場が上でしたので……。

 これもまた、そんな時代のある夜のお話。例によって例のごとく、私たちはお客様のいない店内で、作業をしながら世間話に花を咲かせていました。

 「タカハシさんって、つき合ってる方いるんですか?」

 「……いるよ。サキちゃんは?」

 「私もいます。ただ、もうそろそろ潮時かなぁって感じです」

 ちょっとだけサキちゃんの顔が暗くなりました。

 「そ、そうなんだ…」

 それに対して、こういう時どうすればいいか分からず生返事をするタカハシ。いや、マジで、こういう時ってどうするのが正解なのか分からん(笑)

 「ここの店舗って、バイト同士でつき合ってる方とかいないんですか?」

 「さぁ…、そういう話は聞いたことないなぁ。市ノ瀬さんも笠原さんもフリーだって言ってたし」

 「そうなんですね」

 「そもそも、この店舗のバイトで恋人いる人の方が少ないんじゃない?」

 「そうなんですか?」

 「たぶんね。皆言ってないだけなのかもしれないけど」

 「タカハシさんのお相手って、どんな感じなんですか?」

 「うーん、どう言えばいいんだろ…」

 腕を組ながら、タカハシは少し考える顔になります。実はこの時、タカハシは頭の中で、本当のことを言うかどうか悩んでいました。

 少し考え、タカハシは意を決して話始めました。

 「いや…、実はさ…、今、俺男の子とつき合ってんのよ」

 「えー!! そうなんですか!!」

 店内に響き渡るサキちゃんの声。いや、いくら店内にお客様いないとはいえ、さすがに声デカ過ぎるのよ……。

 「驚いたでしょ?」

 「まぁ…。でも、何か納得できる、というか……。いや、腐男子の人って、BLと男女恋愛との線引きってどうしてるのかなぁ、ってずっと気になってたんですよね」

 なぜか超絶嬉しそうな顔してるサキちゃん。いや、何であなたがそんか顔してんのよ(笑)

 「それでそれで、どうやってつき合い始めたんですか? なれそめとかあります?」

 さっきまでサキちゃん黙々と仕事してたのに、途端に水を得た魚のように。

 「あなた少し落ち着きなさい。順番に話すから」

 「えー、早く聞きたいです」

 「つき合って今は2年ぐらい?、かな。で、なれそめは高校の同級生だったって感じ」

 「えー、漫画みたいー」

 さっきからサキちゃんは目をキラキラと輝かせてます。

 「告白はどっちがしたんですか?」 

 「え、俺だよ。向こう一般人だし」

 「えっ、一般人って…」

 「フツーに女の子とつき合える子ってこと」

 「ますますBLみたいじゃないですかー」

 「え、それ言うならもっと凄い話あるよ」

 「え? 何ですか? 何ですか?」

 食い気味に来るサキちゃん、もはや軽く恐怖…。

 「一度今の彼氏には一度フラれてて、しばらく経ってから『俺は女の子好きだけど、お前とはつき合ってもいいかなって思った』って言われたよ」

 「え、ヤバくないですか?」

 言葉を失い、悶絶するサキちゃん。

 「……今何か美しい風景を見てるような気分です。もう…、ヤバ過ぎて言葉にならない」

 こうしてサキちゃんはしばらく腑抜けみたくなった後、また怒涛の質問攻撃をタカハシに浴びせてくるのでした。

 てか未だに、この手の質問とかサキちゃんからよくされますね(笑)

 キリ悪いですけど、今日はこの辺で終わりにしておきましょうか。

 思わぬ形でタカハシの私生活を暴露することになってしまいましたが、いかがだったでしょうか。お目汚し、失礼いたしました(汗)

 また好評なら、この辺のお話を色々とさせて頂きますかね。まだまだこの手の話なら、いくらか持ち合わせがありますからね。

 それでは、またのご来店お待ちしております。


 

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