第20話

「るみか、どうしたらちゃんと勉強してくれるの。

跡継ぎがしっかりしてる人じゃないと、

私だって不安なの」

「えっと、すいません」

「謝れって言ってるんじゃないの」

生徒から人気があまりない先生が似たようなことをいっていたような気がする。

そういう先生は、厳しくて、声がものすごく大きい人が多い気がする。

まあ、偏見だが。

「玲様、図書室とかどうでしょうか」

「そうね、そこなら沢山の事を知れますものね」

モーブには感謝だ。

図書室なら、玲の目をぬすんでよく分からないこの世界の

事について知れるかもしれないからだ。

「モーブ、この娘を図書室に案内して」

「かしこまりました」

「ごめんなさいね、私のあなたに使える時間はないの」

「はい、わかりました」

こうして、広い広い屋敷をモーブで歩くことになった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る