第15話

「じゃあ、この課題を、今日中に終わらせておいてね」

「まだ終わってないの、やっぱり駄目ね、

ちゃんと頑張らないと」

前の世界でも勉強ばかりしていたが、ここでも勉強させられる

とは思っていなかった。

それに、前の世界の勉強よりもずっとずっと難しく、

知らないことばかりでなかなかはかどらなかった。

「るみか様、お疲れ様です」

モーブが持ってきてくれた暖かい紅茶を見ると

思わず胸がときめいた。

母はどんなに勉強しても褒めてはくれなかった。

勉強は褒められるためではなく、

怒られないためにしていた。

「モーブ、少し外へ出てくるわ」

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