第5話 サイゼリヤって結婚もできるんだぜ?

「け、結婚……?」


「いやぁ、君もようやく言い出してくれたか。私としては、中学の頃からいつ告白してくれるのかと待っていたのに。大人になってもたまに遊ぶ程度で結婚はおろか、付き合うことすらできないからこれは本気で脈なしなのかと心配してたけど、君もやっぱり好きだったか。そうだよねそうだよね。だってこんなに可愛い幼馴染の後輩だもんね。ちなみに、私はずーっと好きだったよ?」


戸惑う俺をおいて、ゆめははうんうんと頷きながら話を進めていく。


「いきなり結婚というのは流石にないから、少し付き合ってからになると思うけど、早めにはできると思うよ。まぁ今までもちょくちょくつるんでたから、頻度が高くなるだけで関係性は変わらないかもね。あ、でも……その……イチャイチャはしたいかな。」


軽く笑った彼女は、恥ずかしそうに下を向きながら、そうつぶやく。


は? なにそれ、かわいいじゃねぇか。

不覚にも、ときめいてしまった。


いや、別に不覚ではないんだけど。


え、てか待って。本当に付き合うの? 付き合えるの?


俺は昔からずっと好きだったけど、レベルが違うから言い出せなかったんだが……。まさか、ゆめはも俺のことが好きだったなんて……。


いやまて。こいつのことだ、からかってるという説もまだある。


「ゆ、ゆめは。俺はずっとお前が好きだったけど、お前も本当に俺が好きなのか? ドッキリじゃないよな?」


俺は本気の目で彼女を見つめ、問いただす。

これで『ごめんて、嘘じゃん(笑)』とか言われたら、多分俺は一週間くらい寝込むと思う。


「え? ガチに決まってるじゃん。というか、君も私のこと好きだったのね。えへへ、なんか嬉しい。」


ゆめはは照れながら、こちらを見つめて言う。


や、ヤベェ、悶え死にそう。

何このかわいい生物。あ、そうだ俺の幼馴染だった。


「ま、マジで付き合ってくれるの?」


「もちのろんろん!」


俺の最終確認に、彼女は軽くサムズアップで答えた。


ま、マジか……マジで付き合えるんだ……!!!

あのゆめはと。ずっと好きだった幼馴染と……!






そこからはもう、ご想像どおり。


数ヶ月付き合って、お互いの両親に挨拶に行った。


元々家が近かったし家族ぐるみの付き合いだから、親たちは驚かず、むしろ『あ、そういえばまだだったね』的な雰囲気だった。


そこから親たちの多大な協力もあって、無事に結婚式を終えて二人で暮らし、幸せな家庭を築きましたとさ。


本当に嬉しい限りだ。


それもこれも、サイゼリヤのおかげだ。


安くてうまくて、その上結婚もできるんだ。やっぱサイゼリヤってスゲェや。








―end―

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巨乳な幼馴染みをサイゼリヤに連れて行ったら、惚れられて結婚まっしぐらなんだが!!? 俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き @Ch-n

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