第2話李下で冠をたださず

僕は友達を作るのは上手い方だが、信用はしていない。

しゅん、ブリュ姉さん、ヒロちゃんくらいだろうか信用に足る友達は。

僕は7年ほど付き合った、友達がいた。

いいヤツなんだけど、考えが浅くて、飲めば必ずクダを巻く。

昔の武勇伝を何度も聞かされた。コイツがおかしくなったのは、去年の夏から。

20以上も年が離れた女の子を彼女にして、2ヶ月後には、僕に婚姻届のサインを書いてくれという。

僕は絶対、上手くいかないから!と言ってサインを拒んだが、最終的にはサインした。

だが、予感は的中した。

結婚2ヶ月後には離婚した。

彼女は問題児あり、知り合って間もない男が家庭にクビを突っ込み、怪しい事するから役所に目を付けられるのだ!


ある日、自宅で飲んでると僕んちに来ると言う。僕はコイツを信用しないようにして、付き合いたくないが、その日の昼過ぎ我が家へ来た。

コイツ、朝の6時から酒を飲んでいたらしく、僕の母親の前で僕をボロクソ言った。

コイツ、やっぱり更正していないな!と、思った。懲役に10年以上入っていたのに、

「お前は、バカだ!中卒のオレよりバカだ!言っておくが、オレのIQは130だぞ!」

僕は、

「はい、分かりました。これから出掛けるので、帰って下さい」

彼は、文句言いながら帰って行った。


数日後、ソイツと会った。

「この前、めちゃくちゃな事言いましたね。母親はドン引きしてましたよ」

「アハハ、わりぃ、わりぃ」

「で、用事ってなんですか?」

「悪いけど、土曜日返すから金貸してくんない?」

「は?」

僕は呆れて、5000円貸した。いや、コイツの事を信用してないから、借り逃げするだろうと思っていた。

やはり、土曜日も連絡がなく、ソイツはどこかに、消えて行った。

二度と関わりを持たないように決めた。

口ばかりの、ハッタリ野郎だった。

バカで酒ぐせが悪いヤツには、結婚には向いてない。

未だに、思い出すと腹が立つヤツだった。

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