ハヅルクラブ

羽弦トリス

第1話理不尽な世の中で

社会は理不尽で成り立っている。

腹が立つがこればっかりはどうしようもない。

いちいち、腹を立ててもしょうがない。

だから、ハイハイと流すのがベター。

だいたい、説教は必要だからするものじゃない。説教が好きだから、そいつは説教をするのだ。失敗は誰でもある。それをリカバリーするのが、仲間だし上司の仕事ではないか?

だいたい、2週間前の失敗の説教を2週間続けた係長ははっきり言って、上司の器ではない!


たまに、失敗のスケープゴートにされた事もある。何なんだ、この会社は……社会は!

新人の頃、「田舎へ帰れ!」、「くそだわけ」、「だから、お前は嫌われるんだ!」、挙げ句、ヘルメットで殴られた事もある。

僕はじっと我慢した。

梅の花が散れば、桜が咲く。耐えればいい事がある。だから、僕は3年目で現場監督になったのだが、上司がどの課でも使えない人間を僕の組に配置した。

だから、意地でも失敗はしないと思った。


辛い仕事ばかりさせられて、失敗はしなかったが、会社では一番仕事が出来ないヤツと言われた。

コイツら、僕を辞めさせようとしているのが分かったので、意地でも会社を辞めなかった。

そして、今、精神障がい者として暮らしている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る