第4話 早く人間になりたーい!

 精霊力と真魔力を融合させる訓練は難航を極めている。

 というのも、ただでさえエネルギーの融合という高難易度の作業に挑戦中、少しずつ回復を始めた魔力が真魔力に合流することで真魔力の質が下がってしまい精霊力と混ぜるのには不適格な代物となってしまったり、そもそも真魔力の精製量が足りなかったりと散々な結果になるのだ。

 結局ここで核を増やし続けたツケを払う羽目となってしまったわけだ。


 安易な方法に頼ると、容易に失敗する。


 これを実感できただけでもよかったと思うべきであろう。

 因みに現在の核保有数は一五〇。

 それだけの卵子の核を保有している俺はもはや『化け物卵子』と言われても否定できないぐらいに巨大になってしまっている。


 卵巣に棲み着いた悪腫、母胎破壊の因子、禁忌の捕食者。


 二つ名を考えてみても大体鬼畜に収まってしまう現状に危機感を抱きつつ、今後の訓練方法を模索する。


 現状思いついている方法は二つで、

 1.核を手放してまずは融合のみに力を入れる

 2.この状態でも慣れるまで放置


 とはいえ今更魔力を生み出す核を破棄するわけにもいかないので実質2しか選択肢はない。

 なのでこれからは明確な伸びが無くなる苦しい時期の到来になるということだ。

 まあ慣れるまでの我慢ということで、放置でいいだろう。


 それはそれとして、あと幾つ眠れば俺は産まれるのだろうか。

 このまま卵子として発狂するまでの長い時を過ごさなければならないのか。

 私、気になります!

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ネット小説式『ゲームの悪役キャラに転生する系テンプレ』から微妙にズレてるんだが…… 今日から俺が勇者 @YuusyaOre

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