番外編 春子さんワンショット 2
元の理論は非常に高度であるため、春子は残念ながら正確な理解までは至れず仕舞いである。
とにかく、
要するに、
その難解な理論は横に置いて、仮に正しいとすると、『世界』というヤツはもの凄い数存在していることになりそうである。
宇宙がボコボコ生まれ続けているなら、宇宙誕生が138億年前らしいので、年一のペースで生まれたとしても138億個の世界があることになる。
なお、宇宙の拡大は指数関数的だそうなので、例えば2×2×2×2×……を100億回(年)以上なら、もう手持ちの電卓では歯が立たない。
世界が分岐していくパターンなら138億回も掛け算しなくて済むが、何も選択するのが人間だけの特権とも限るまい。
恐竜だって右の道左の道で選択するだろうし、右に行って狩られて死ぬ、左に行って寿命を全うする、であるならやはり世界は分岐しているわけだ。
となると、何らかの選択をしそうな生物が誕生して以降の総個体数が生涯にわたって選択した選択肢分の世界など、どう計算すればいいのだろう?
いずれにしても、
であるからして、
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