03~TIME IS MONEY~  準備!

の前にいいいい!!

作者から読んでくれた人達に感謝です!本当にこんな小説でも読んでくださってありがとうございます! 

それでは本編どうぞ。

Part 1

“バーなら安心して。手配はしてあるわ。”

“はあ!?店主の俺無しで!?”

起きてから早々にびっくらこいただ。

説明しよう。

先ず、俺はいつの間にか仮面ラ*ダー女を家に侵入させていた。そして俺は、何故かコイツに対して敵意が無い。

そしてこいつレイア。レイアフランシスがたった今俺の業務を奪った。いや、その方がいい!面倒くさいバーはもううんざりだからな、俺は親父を探すんだ!

“ええ、ここ辺りの人の背景なら調査済みよあなたと一緒に。さあ、今朝買って来たパンよ。食べ終わったら、準備に取り掛かるわよ。ジェットさんの知り合いで良い店が紹介されたわ。”

“は?親父の?”

冷静に考えるんだ俺、彼女は何らかの背景の有る人物の様だ。手際が良すぎる。よく見たら腰には何かが光るものが有る、恐らく銃だ。

銃は見たことあるし使ったことある(ゲーム内で)、けどこれ程コンパクトなのは驚きだ…にしても美しいボディライン…ゴホン!!恐ろしや、いろんな意味で恐ろしい。

“何を見てるのかしら、私ってそんなにきれい?”

“あ、すまん。”

バレた…

にしても俺はてっきり自分が一番親父の事を知っている人間だと思っていた。こう他人が俺の知らねえ秘密を知っているとなんか胸糞わりい。

“私、こう見えてあんたと同い年。驚いたかしら。”

“え?”

考え事して何言っていたのか分からなかった。それより年なんかどうでもいい。

“なんでもないわ。誕生日から私あなたより年上だからこれからは姉貴と呼んでね。”

“あ…まあ良いが。そもそも人呼ぶの慣れてねえしな。”

名前呼ぶこと自体がめんどうくせえ、ただそれだけだ。

“エー、何それえ。”

“にしても。あんた何もんだ?親父の知り合いっつっても多過ぎる。丁度時間も有るし詳しく聞いてもいいか?”

“そうね。貴方に教えられる事は少ないけど、うーん…他のメンバーがそろってから皆で紹介しましょ。私一人だけの考えだと分かりにくいでしょ。”

“他のメンバー?”

彼女は俺に自分の事を早く打ち明けたくはないようだ。まっ、当たり前だがな。

“ええ。他に二人、此処で合流する事になってるわ。”

どうりで仕事が速いと思ったらそういう事か。これは又面白い展開になりそうだと思いつつも、どうも不安が有る。

メンバーは全員レイアが案内したメンツだ。正直、俺は未だこの女を完全には信用していねえ。一見、何も変哲の無いお嬢さんの様だが急に姉貴呼ばわりとか、親父の知り合いとか。俺の知らねえ事が多過ぎる。まっ、俺の勘違いが多いだけなのかもしれねえけど。

今日2月6日は俺の誕生日、つまんねー誕生日プレゼント押し付けてくるぜったくよ。

“うーんちょっと臭いけどなかなかいいお布団じゃない?洗濯しないとだめじゃない。”

“ちょ!何勝手に人のベッドに上がってんだよバーカ!”

“あ、上がってはないわよ!”

“フトンかえせ~!!”

“嫌よ!”

布団引っ張り合いの始まりだ!

洗濯を絶対にしたいレイアと絶対に布団を取らせたくない俺!

何故だろうか、たかが小娘一人なのになんてパワー!俺が引っ張り合いでまけそうだと!?

そしてその時はやって来た。

“チックタックチックタック…ブオン!!!!”

“キャーッ!!”

“ナイス屁こき!今だドリャーッ!!”

パフン!ゴチーン!!

まさかこっちへ飛んでくるとは!思いっきりひっくり返っちまった!頭いってえ…っておいおいおい!何で床ドンされてんだよオレ!!??

“だ、だいじょうぶ??”

“ナッ!ナナナナッ!!ブッ!!!”

血だ!!ハナジー!!!

急な床ドンのせいなのか見えてしまった美しい顔とボタン一個外した魔の谷!ピンクの紋章がまるで冠のように額にあるその美しき横顔、そして何より心配そうにしてる瞳が恐ろしいまで美しい!悪いのは俺だっつうのに何でこんな顔なんだよ!ドキドキしてしまうだろうが!

“ごめんね、だいじょうぶ?鼻治った?”

“う、うむ。こっちこそなんかす、すまない。てっきりなんかされるかと思って。”

“長い間留守にするんだから、綺麗に片付けないといつか戻って来た時困るわよフフッ。”

家事をテキパキする姿、実に美し…って何やってんだよオレ!此処のオーナは俺だぞ!巣を片付けるのは主の仕事だろうがよ!

“か、かせ。お、俺が全部する!”

“ん?フフッ、じゃあ競争ね。”

“おう、上等じゃねえか!”

負けねえ!オラオラオラァ!!!

こうしてバーは一日中工事現場のような修理音に見回された。

“お疲れさん。お水いかが?”

“おう、もうすぐ終わる!”

熱くなったのか仮面を外したレイア。夕焼けの赤みがかったホワイト雪面に桜の花びらのような美しい唇。オウフ!いけねえ、指打っちまった!

俺に今その美しさに見とれてる余裕はねえ、だって屋根上に居るんだもん!!

へへへ、見ろ必殺補強工事天才の傑作!新居になっちまいやがったぜ!

“ハアハア、どうだ。まだやるか?”

“もう良いんじゃない?まさか屋根まで手で修理するなんて。魔法でできるのにね。”

“へッ、そしたらおまえの手柄になっちまうがよ。”

“フフッ、負けず嫌いなのね。”

“まあな!へへへ。”

レイアは家の家事。そして修理や補強なら全て俺がした!よって今回の勝負は俺の勝ちだガハハハッ!

“あ、指打ったの?!”

“ん?そうか?”

“もう!だから魔法使える私に任せてって言ったのに。”

“そ、そうだったっけ?へーっていてて。”

“手を出してもう!”

“ハ、ハイ。”

怒ってる姿もかわいい。眉がちょっとだけ鼻の方によってて余計に額の可愛い紋章を美しくしている。そして何より手、俺は今超絶美少女に手を握られてるんだ!って何考えてるんだい!ホラーかよ!

“これでヨシ。もう、何処をよそ見してたらこうなっちゃうのよプンプン。”

“いやーそれが。”

回復魔法で傷が治った。

まさかお前を見てたからだとかぜってえ言えねえ!ぶっ叩かれるぜきっと。

Part2

次の一日は忙しかった。

朝っぱらから急なドンドン音に起こされた。

“オ~イ!起きるぞ~!いつまで寝てるんだい?今日は忙しいわよ。”

“ァアン?何だこの綺麗な声は!バケモンか!?”

慣れねえ。機能と言い今日と言い、それが俺の頭を横切った第一の考えだ。ったく朝起きはガキの頃親父に起こされた時以外だ。ましてや女の声だなんて、いよいよ世も世紀末ってところだ。

“ったく、何でいつも私を見たら怯える訳?朝ご飯ならバッグに詰めてあるわ。行くわよ。”

“ンン、何だその…なんか悪りいな。”

人に世話焼かすのは嫌いだ。ましてや昨日知り合ったばっかりの人に朝ご飯まで。流石にそれは申し訳ねえと思う。

“俺、持つよ。”

“ん?”

“良いから。重てえんだろ。”

“あらまあ。女に借りを作るのはそんなに嫌だ?”

“まあな。”

“ふーん、ならこれからももっと働いてもらわないとね。一応今日は私の奢りだから、好きなだけ気になった物を取り寄せなさい。まあ持つのは貴方だけどね。”

太っ腹!いや、本人は痩せていやがるもはや美形…って。お、恐ろしい。

“良いのかよ、こんな見ず知らずの他人にこんなに優しくして。”

“気にしないわよ。貴方もそういう人間じゃないから。ちゃんとしたケチ息子だと親父さんも言ってたわよ。”

“クー!親父めー、又余計な情報を教えやがったな。”

“フフッ。”

何故だろうか、旅も悪くねえもんだと感じてしまった。人は冒険になると我を忘れる。まるで鳥が餌に我を忘れるかのようになんちゃってな。ともかく、俺は旅がしたいんだ!例えどんなことが起きようとも!行くっと決めたんなら二言はねえ!

俺はこうして旅の準備をした。しかも昨日とは違い、超上機嫌でだ。

“この鎧なんかどうだ?いいシールドになりそうだろう?”

カブトムシの様なガッチガチの鎧を手にハッハハと笑う俺。

“それなら鎖帷子と通気性の良い狩人服に変えたら?それ、此処辺りだと熱中症になるわよ。”

“だ…だな。ジャングルとかだと沼に挟まって動けなくなるかもしれねえしな…ガーン。”

“そういう事。”

彼女は装備に関してならほぼ全ての質問に答えてくれる。

服装から道具。回復から収納物。更に適切な武器まで全て揃えてくれた。

“まいどありー!”

“吟詠水晶の剣、これお宝ね!アレンジだからって金貨1枚とかマジお得よ!しかも上位竜骨がワイバーンの尻尾と勘違いされて銀貨四千だなんて、私って幸運でしょ!ねえ!”

“あ、ああそうだな…すげー物知りだな。俺なんか剣以外ガラクタにしか見えねえ恥ずかしい…”

“ルンルン!”

街中(地下や山々等)を巡って返ったらななななんと!!

代償は彼女自身と他の二人の装備を足して驚きの金貨五枚!!銀貨約五万枚にもなった!ひいいいい!!

まあ、俺の装備は銀貨六百枚位だったが…だが!それも大金だ!

そもそも水魔法を封じている巻物が一枚で銀貨七百とかあり得ねえ、やっぱ魔術ってすげえもんだとあらためて思い知らされた。

“武器の扱い方は慣れた方が良いわ。貴方のは一番簡単な短剣だけど、旅に時間あればしっかり護身術を鍛えないとね。”

“まあ、そもそも銃が有るし短剣はせいぜい開拓位じゃね。”

“だめよ。あなた以外この団体の皆がエリート冒険者の称号が有るのよ、装備が有る限りちゃんと我々と戦ってもらうわ。”

“ヘイヘイ。”

武器の熟知さ、並びに大金を持ってる。ゆえに恐らく、彼女は賞金狩りとかそういったハイリスクハイリターンの仕事をしているのに違いない。そういうハイリスクな人間をこの世界は揃って冒険者と言う。彼女にとっても恐らく旅行者の真の意味はこうだろう。

物騒だろう、おかしい事にこの世界じゃ普通過ぎる仕事だ。

何せ噂じゃ、殺し屋っていう職も有るくらいだから侮っちゃいけねえぜ。まあ、ワルズワー候補者の大体が此処から選ばれるとかな。

まあ、言いてえのは。この世界じゃ見た目で人を判断しちゃマズイ世界だ。何せ魔物やモンスターでさえ殺すのは人間様だからな。

“そう言えばランクは?いくつだ?別に仲間だし隠しても仕方ないだろう、ちなみに俺もうすぐ十!傭兵位なら一人で倒せるぜ!”

ランクとはこの世界での身分証明、かつ実力の象徴である。

例えば王家、それはサファイアから+アルファ位つまりSS級の人間が多い。それもそのはず、王の出撃は一つの国の運命をどうにかする位だからそりゃ強いに決まってる。一ランク上の人間は実力的に言うと十の一ランク下の魔物(モンスター類)を相手にできる。まあ、魔物の方が強い異例も有るが。それは又別の機会に説明するとして。

通常人は1レベルから15レベルの間は銅つまりブロンズ、うーん10からは兵士か傭兵クラスかな。16からは銀つまりはシルバーでそれ以降は31ゴールド40ダイヤモンド100キングと複雑な基準になってくる。何せそこから実力以前に国家へとの貢献、モンスターの討伐数にもよるからなあ長い道のりだぜったく!いつかは全員超えてやるからな!

“子供にしちゃやるじゃないの。ちなみに私はもうすぐダイヤよ。つまり準A級かしら。他の二人は未だゴールド、まあB+級ね。主に旅を楽しんでいるし、そりゃ普通の賞金狩りとは違うわ。態々命を天秤に掛けるような事を楽しめとは言えないしね。見方じゃ私達は普通の冒険者よりも得しているわ。何せ日々移動しているからね、経験とか共に他の定点的に魔物狩りする人達とは稼ぎ方が違うわよ。フフッ、長居する人にとっちゃ少し辛い旅になるわね。”

“ぬぬぬ…どうりですげえ装備使うと思ってたら三人とも30レベル以上かよ。けど、冒険者ポイント稼ぎって国家の移動とかでもリセットされるんだろう?それでも30以上だなんてどういう生活なんだ?”

“そうね、けど国を進みながらでする任務も有るから。まあ、今回も国越えの任務で来た訳よ。”

“任務....かよ。”

又嫌な予感がする。まさかとは思うが、その他二人を集めたのもその任務をする為なのでは無いのか。いや、気のせいか。だってずっと旅してた仲間だと言うしな。そもそも、コイツ年いくつなんだ!?16の俺ってそんなにガキだったっけ?

“ちなみに親父さんのレベルは恐らくサファイアね憧れの存在でもあるわ。”

“マジかよ!あいつ騙しやがったな!けど…どの道にしろ、親父が進んだ道だ。親父が出来るのなら俺も出来るさ!すぐにサファイア級…いや、アルファ+にもになってやらあ!”

“ぶっはは!あら、逞しいのね。それっていつ?”

“し、知らね。フン!”

爆笑するレイア。へーんだ!本気だモーン!

よくわからねえが、俺が知る限りこの旅は俺の親父の後を追うような旅になるだろう。サファイアなら心配はいらねえ、ったく13年の“コーヒー持ってきてー、ワシ遅いから。”“こ、腰が痛いのお!”とかのあれは何だったんだよ一体。

“ったく、こうなったらいつかは見つけてやるぜ。親父の理由をよ。

俺は分からねえ、認めたくねえ!だから探すんだ。まあ、俺の旅の理由になった事にしよう。どうだ?良いだろう?”

“旅の理由は人それぞれよ。それに、一生その物が旅なんだから臨機応変にね。”

“チエッ。理由は多くて悪くはねえだろう。”

“まあね。全てを含めての旅だからね。私も、探し物をして旅をしているんだから。”

“探し物?”

“ええ。”

レイアの目が光ってる、何考えてんだあいつ?

“探し物って何だ?何の探しもんしてるんだ?面倒くさくなかったら手伝えるぞ。”

“うーん。まあ、今の貴方に言っても分からない物だらけだと思うから。一言で言わせてもらうと、命を替えるお宝?かしら。”

“宝?秘宝か?命って誰のと?”

命とは物騒な事を言うぜ。こいつ、どことぞ強い雰囲気が有るんだよな。

“別に誰のでもいいでしょ。賞金稼ぎにとったら宝が一番の探し物でしょ?人生もそう、お宝が無ければ意味が無いわよ。”

“フッ、まあ言ってる事は確かだな。”

案外単純な訳で笑ったぜ。それなら俺も思う、人生そのものは宝を探して手に入れるものだとなハッハハハ!

“あえて説明するってなったらそうね…宝って。時には人の物を奪う事になるわ。何せこの世の中よ、キングワルズワーにでも入ったら誰でもが命を狙いに来るからね。クイーンの命は宝でしょ。そういうような感じで、物だけじゃないのよ。”

“まあ、そりゃ良いもんは奪い合いになるさ。しかし、手に入れるのは強い者だ。だから、俺らの目標は誰よりも強くなる事でもあるな。”

レイアの情報で燃えて来たぜ。やっとだ、やっと十三年の間を待ってだ。この様な感じ、俺は今!生きている!

“うんうん。私もそうよ。ならお互いライバルね。”

“だな。”

ライバルは嫌いじゃねえ。ましてやライバルが居なきゃ俺は退屈で仕方がねえ。バーをしている時は面倒くさがりなんだけど。いつも一位を保つ為に努力はしていた。当然の心さ。

“ハア、すっげえ沢山のもんが有るんだな。こりゃ覚えるのに一苦労するぜ。”

俺は、自分では自分を天才だと思っている。何せ何でもできるからな。けど、こりゃ参ったぜ。覚える道具と使う物を合わせたら千も有る。半分は名前と使い方だけ覚えたが、その他見たこともねえもんは覚えるのが本当に難しいぜ。特に薬とか色の付いた弾薬、そう言った似たようなもんが多いとすぐには分からねえよったく、探検者も頭脳戦になってくるんだなフッ天才だから直ぐに覚えてやるし!

“じーっ…ムムム!…さっぱりわからーん!!”

“ぜ、全部の全部ガッチリ覚えなくてもいいのよ。薬と基本的な物を覚えれば良いわ。”

レイアはそう言って素早く山積みの物資から物を取り出して地面に置いた。二つの赤と白の魔方陣が描かれた布と黒い小さな金属の球体?何だコレ?

“食べ物はどうでもいいわ、どうせ食べるだけよ。それよりこの三つだけは覚えて頂戴、扱うのは注意よ。一つは赤い魔方陣。これは永久焚火。焚火の材料を上へ置けば勝手に燃えてくれるわ。もう一つ白い魔方陣。これは水よ。起動方法は手をかざすだけだけど、くれぐれも扱い注意ね、何せ結構の量の水が有るから狭い所だと開けた時の爆発勢いで溺れ死ぬ可能性も有るから。そして最後にコレ、黒い鉄球。これは、雷鳴球。危険時に敵や地面に投げると大きな音と光が出るわ、十分な距離を持って使うのね。そしてその他の銃類や火薬類は貴方には触らせないわ、死ぬからね。”

“ゲッ!!ったく物騒だな。旅に出る事だし別に人殺しをしに行く訳じゃねえだろう?”

“油断は禁物よ。それに、私達が今回対面するのはレッツアレ大砂漠。辺境地域の貴方に言えば解ると思ったんだけどね。”

“砂漠っつっても日差しと毒蛇さえ気を付けりゃ良い事だろう?サソリとかそう言ったもんは昼には出てこねえよ。夜はシェルターが有るだろう?昼よりも安全じゃねえか。”

“甘いわね。私達が気を付けるのはもっと恐ろしい物よ。私は隣国部隊に砂地獄、目の見えないトーテムに灰のミイラだって見た。熱射病や虫なんかよりこいつらの方が恐ろしいわよ、何せこんな世界だからね。”

“伝説だろうそんなの?隣国部隊はともかく、ミイラとかはただの死人じゃねえか。何がんな恐ろしいのか。冒険者じゃねえ俺でもビビらねえぜ。”

“ッハッハハ。まあ、見たことない人間に言っても分からないもんだね。良いわよ別に、ともかく自分の身は自分で守る事だね。私も時々しか面倒見てられないしね。”

“ヘッ、別に見られるような人でもねえぜ。それじゃ、お休み。”

正直俺は負け知らずだ。例え親父だろうが俺は他人に迷惑は掛けたくねえ主義だ。自分の身は自分で守るさ。それに、何年この辺境に住んでいると思っているんやら、ったくこれだから最近の若え子は…っと。恐ろしい!変な事考えちまった。

そして夜になった。

今日を振り返ってみる。

朝起きしてからレイアと隣町へ物資調達、そして昼は服装と貯蔵小道具の調達。そして今には物の使用とその他の点検…だああもう!めんどうくせえ!魔法でどうにかならねえのか?って思うくらい面倒だけど楽しい一日になったのは間違いねえ。ヒイ!金持ちっていいな~っていつか俺は秘宝を手に入れて大金持ちになるから待ってろっつうんだ!

“内鍵ヨーシ!中ヨーシ!いざネール!!”

ガチャリと内鍵を掛け、絶対に外の奴は入れない意気込みで布団へ入る。

“フフッ。”

“ああ、恐ろしや…むにゃむにゃ。”

笑うレイアの姿が脳内を横切ったかと思ったら急に眠くなって寝た。

“ガチャガチャ…チ!”

“何だ、気のせいか…ぐがー!ぐがー!”

一瞬ドアが鳴ったような気がしたが気のせいだろう。

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キングワルズワ! カズキングハッチャン @123Jeasus

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