調査結果 その4

1.はじめに


 第四の怪異は「時の番をする者」だ。怪異録の記述によると、時間がおかしくなるとき、その原因は時の番人によるそうだ。時間がおかしくなるというのが、抽象的でわかりづらい。これは推測なのだが、この怪異と出会う前後で時間が想定より早く、または遅く動いていたように感じる。より具体的に言うと、三分計っていたのにカップラーメンが硬いままだった。おそらくそういったことを指しているはずだ。そして、ここまではわかるのだが、その後の「時を超えし七つ星と、千年杉で待ち合わせよ」の意味することがわからない。時を超えし七つ星とはなんのことだろうか。七つ星は我が家のことだと思われるが、時を超えるとはどういうことなのか。未だ不明な点も多くあるが、千年杉を手がかりとして調査を進めることにした。


2.千年杉


 私の祖父に千年杉について聞いてみたところ、有力な情報を得た。ここ開封村の図書館の裏に広場がある。そこにある古い杉の木が千年杉と呼ばれているそうだ。私はそこに赴き、調査をしてみることにした。

 現地に行くと、杉の根元に看板があるのを発見した。そこには、この杉が七つ星家の人間によって植えられたと書かれていた。ここにも七つ星家が関わっていたのだ。

 そして、私はこの後、木の根元で眠ってしまう。その間、不思議な夢を見た。


3.時の番人と試練


 目を覚ますと、そこはあたり一面真っ白な空間だった。そして、そこで二人の人物に出会う。一人は七つ星明人。偶然にも私と同じ姓の人物だ。さらに、もう一人。それが時の番人だ。これは本名ではないだろうが、そう呼ばれる人物に出会う。彼こそが、私の探し求めていた四つ目の怪異だろう。どうして名前が分かったのかというと、時の番人が主神と呼ぶ人物がそう呼んでいたからだ。私達は時の番人が主神と呼ぶ謎の誰かによって、なぜか別世界へと転送されてしまう。おそらく原因は時の番人が仕事をしなかったからだと思われる。

 一つ目に訪れた世界は、ファンタジーの世界だった。その世界で私と明人は協力して、魔王を倒すことになる。長い冒険を経て、私達は魔王と出会う。しかし、魔王は時の番人を操っていた。私が時の番人を説得して仲間に加えると、魔王は本性を現し、戦闘になった。危ない場面はあったものの、各々が力を発揮することで、私達は無事魔王を倒し目的を達成することができた。しかし、その直後今度はまた別世界へと飛ばされてしまった。

 次の世界では、いくつかのミッションが制限時間付きで課された。中でも後ろから迫ってくる刃から逃げる部屋は、かなり危険を伴うミッションだった。そして、最後のクイズを回答したとき、時の番人が現れて終了することになる。

 最後に、最初にいた空間に戻り、時の番人とお別れをした。


4.おわりに


 今回の出来事は、全て夢だったかもしれない。事実、怪異との接触は寝ている間の出来事だった。唯一気になるところがあるとするならば、夢の中に出てきた明人という人物だ。実は私の祖父の名前も明人なのだ。つまり、夢の中で私は自分の祖父と同じ時間を過ごしていたのかもしれない。

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