2020年1月10日(金)-1

(なんか今日は波乱がありそうな日だなぁ。朝から交通事故っぽい夢を見たし、子供たちが幼稚園から帰ってきたら、検診で歯医者に行く予定になっているのに……)


 よりによって自分の左耳が、薄い膜でもかかったみたいに聞こえづらくなるなんて。


「あれだな、プール入ったあととかに水が入っちゃってぼわ~っとなる現象に似てる。去年からずっと風邪が長引いて、鼻水も咳もなんだかんだ続いているから、その影響かなぁ……」


 ぼやきながら時計を見ると午前11時。耳鼻科の午前の受付はたぶん12時までだ。この時間に行ってかかれるかどうか……


(あそこ、予約の患者と突撃の患者でいつも混んでるんだよなぁ。でもこれが風邪由来じゃなくて、メニエールとか突発性難聴とかだったら困るし……)


 うーん、と考えたが、結局行くことにした。このぼわっとした感じがのちのち尾を引くほうが怖い。


 案の定、耳鼻科はかなり混んでいた。12時受け付け終了でありながらその5分前に「初診なんですけど~」と入ってくる患者もいる。午後の受付は2時半かららしいが、それまでに午前の患者をさばけるのか? と心配になってくるほど。


(あっちのひともこっちのひとも咳してるな~。せめてマスクつけてほしいよ)


 インフルエンザだったら移るのが怖い……こっちも風邪気味だから免疫が下がっているだろうし、移されたらたぶんひとたまりもないだろう。


(わたしみたいに冬から花粉の時期までずっとマスクのひともいるのにね……)


 風邪予防、喉の保湿、花粉よけ……などいろいろ理由はあるが、すっぴん隠しの意味合いも強い、というのはここだけの話。

 とはいえ同じ理由でマスクをつけているずぼらなママは、全国にいると信じている。


(それに中国のほうで新種のウイルスが出たって言われているしね……)


 なんという名前のウイルスだったか。なんでもいいが、さっさと治療薬が開発されて、さくっと治してほしいものである。


 そうして小一時間待ったところで診察室に呼ばれ「あ~風邪が長引いた影響で耳の奥に水が溜まっていますね。取りましょ」という医師の一声により、変な管を鼻から奥にぶっさされた。

 さらに耳にずぽっとパイプのようなものが入れられ、びゅごおおおおおっと掃除機並みの音量のもと、喉の奥の水が耳へと吹き飛ばされたという……。


 控えめに言ってもかなり痛くて涙が出たわ。つらすぎる。

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