29.街並 〜より

29.前節/中節/後節

    ◆◆◆ 前節 ◆◆◆



━─━─ № 29-1 (2,698) ─━─━

  〖はなびら〗〖かべん〗(名詞)


はなびら】⚠  #2,692

 〈花葉のうちしべを保護するように囲っている小片〉の意。

 「よう」は〈葉から変容した花を構成する部位〉の意であり、生殖にかかわる実花葉の「ずい」と、その補助である裸花葉「べん」「がくへん」の総称。

 「しべ」は〈の種別がある花のしん〉転じて〈いねわらのうち葉をのぞいた穂を支えるしん〉〈ひもの先端のふさにつける飾り〉の意。

 〈はなびらの集合〉を「かん」とう。

 しかし{ひら}って読みほんと知られてないよね。


べん】  #2,693

 〈はなびら〉の意。


花弁はなびら】⚯✗   #2,694

 同義のため[はなびら][べん]を遣うことをすいしょうする。

 なお{花弁}一体での熟字訓であり{ひら}という読みをする理由は無い。


はなびら】✗   #2,695

 同義のため[はなびら]を遣うことをすいしょうする。

 {瓜}が入ってるせいであんまはなびらっぽくない感じが(



━─━─ № 29-3 (2,700) ─━─━

  〖ぼさぼさ〗(サ変名容詞)


ぼさ】⚠⛏  #2,696

 〈つやがなく乱れているさま〉の意。


ぼさ】⚠⛏  #2,697

 〈のろにもぼんやりしているさま〉の意。



━─━─ № 29-5 (2,702) ─━─━

  〖さらさら〗〖さらっさら〗(名容詞)


さらさら】【さらっさら】⛏  #2,698

 〈全くもって〉〈じんも〉の意。


さらさら】【さらっさら】⚠⛏  #2,699

 〈とても軽やかで引っ掛かりなく流れるようであるさま〉の意。



━─━─ № 29-7 (2,704) ─━─━

  〖つやつや〗〖つやっつや〗(名容詞)


つやつや】【つやっつや】⛏  #2,700

 〈美しいつやが一面に強く出ているさま〉の意。



━─━─ № 29-9 (2,706) ─━─━

  〖にっくき〗(副詞)


っくき】⚠⛏  #2,701

 〈許しがたしと強く感じるような〉の意。

 〔にくき〕に促音{っ}をはさみ込むことによって強く意識していることを示すもの。



━─━─ № 29-11 (2,708) ─━─━

  〖れんが〗(名詞)


れんが】⚠  #2,702

 〈粘土に砂を混ぜたものを練って直方体に成形した建材〉の意。

 大別して、火を通す「焼成れんが」と通さない「干しれんが」が有る。

 後者は要するに粘土の塊なので水浸食が心配されるが、長雨やこうずいさえ無ければまったく問題ない程度の耐水性が有り、低コストに制作可能であるため乾燥地方での建材として重宝される。

 こちらの意味で[れん]と表記するのは字義不相応だが、日本においてはかつて「せん」と呼ばれており、これが「れんが」と呼ばれるようになったのは、のちに焼成せんこと「れん」しか生産されなくなったためと想像される。

 飛鳥あすか時代から時代にかけて利用されていたものの、しかしいったんすたれ、幕末周辺で復刻されたが、大正時代でやっぱりすたれ、最近になってやっと外装用の補助建材として再出発を始めた、という経緯がある。

 ぜんぶ地震がわるい。


れん】⚠  #2,703

 〈焼成れんが〉〈焼きれんが〉の意。

 焼成していない干しれんがとくらべて耐水耐火性に優れるが、耐震性に劣り、また高コストかつまりも悪い。

 なお最近では、すこし前にみやざきしんもえだけが噴火して、大量に降り積もった火山灰に悩まされていたが、これを素材とした「しんもえれん」が考案され、丈夫でみづけよく滑りにくいという特性上、舗装材としてよく用いられる。

 人類のえいを感じる。



━─━─ № 29-13 (2,710) ─━─━

  〖こうじょう〗〖こうば〗(名詞)


こうじょう】  #2,704

 〈第二次産業である加工業を遂行する施設〉の意。


こう】  #2,705

 〈第二次産業である加工業を遂行する職場〉の意。

 語的にも役割的にも[こうじょう][こう]に違いは無いはずだが、より大規模なものは前者、より小規模なものは後者でわれる傾向がみられる。



━─━─ № 29-15 (2,712) ─━─━

  〖やきもき〗(サ変名容詞)


】⚠⛏  #2,706

 〈物事がどうなるかと気をむさま〉の意。



━─━─ № 29-17 (2,714) ─━─━

  〖やんごとない〗(形容詞)


やんごとい】⚠  #2,707

 〈制止を受けることの無い〉〈認めない理由が無い〉の意。

 転じて〈揺るがない〉〈高貴である〉の意。

 似た言葉に〈理由の根拠が無い〉の意の「よんどころい」が有るため、混同に注意。



━─━─ № 29-19 (2,716) ─━─━

  〖はこ〗(名詞)


はこ】⚠  #2,708

 〈平面物を折り曲げて囲った容器〉の意。


はこ】  #2,709

 〈竹編み製のはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,710

 〈まるはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,711

 〈四角いはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,712

 〈大きなはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,713

 〈小さなはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,714

 〈矢を入れるはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,715

 〈大きなはこ〉の意。


はこ】⚠  #2,716

 〈木製のはこ〉の意。


☞ 「はこぶ」の語源。



━─━─ № 29-21 (2,718) ─━─━

  〖せしょく〗⛏(サ変名詞)


しょく】⛏  #2,717

 〈装飾をほどこす〉の意。



━─━─ № 29-23 (2,720) ─━─━

  〖いきさつ〗(名詞)


】⚠⛏  #2,718

 〈事柄の成り行きの実情〉の意。


経緯いきさつ】⚯✗  #2,719

 同義のため[]を遣うことをすいしょうする。

 なお{経緯}一体での熟字訓であり{いき}{さつ}という読みをする理由は無い。



━─━─ № 29-25 (2,722) ─━─━

  〖ともなう〗(ワア五段動詞)


ともう】⚠⛏  #2,720

 〈きまった者らでの協力体制にある〉の意。


ともなう】  #2,721

 〈同行や同伴をする〉の意。

 転じて〈ある何かが別の何かに連られる〉の意。



━─━─ № 29-27 (2,724) ─━─━

  〖うまずめ〗(名詞)


石女うまずめ】⚯⛏  #2,722

 〈子をす能力のない成人女性〉の意。

 〝赤子は女性から産まれる〟ことから、女系血統を血族単位であるとする風俗が散見される一方、古くにはにんしんに至らぬ場合、その全責任が女性側に有るとされた。

 知らないとは罪である。



━─━─ № 29-29 (2,726) ─━─━

  〖めでたい〗(形容詞)


めでい】⚠⛏  #2,723

 〈非常に喜ばしい〉の意。


い】⚠✗  #2,724

 同義のため[めでい]を遣うことをすいしょうする。

 当て字という事ではあるが、一応〈ていどぬきんでしだいであるさま〉と解釈できなくはない字面ではある。



━─━─ № 29-31 (2,728) ─━─━

  〖こいばな〗(名詞)


恋愛こいばな】⚯⛏  #2,725

 〈れんあいばなし〉の意。

 ひんしゅつする語なので熟字訓を当ててみるテスト。



━─━─ № 29-33 (2,730) ─━─━

  〖ごちゃごちゃ〗〖ごたごた〗(サ変名容詞)


ちゃごちゃ】【ごた】⚠⛏  #2,726

 〈多くのものが入り乱れて混乱しているさま〉の意。

 〔混〕は〈まざる〉、〔汰〕は〈にごる〉の意。

 〝そうりょの名「ごったんねい」が語源だ〟とする説があるが、ごめんさっぱり意味わかんねえわ。



━─━─ № 29-35 (2,732) ─━─━

  〖あぶれる〗(ラ下一段動詞)


溢棄あぶれる】⚠⛏  #2,727

 〈あふれ落ちてしまう〉の意。

 転じて〈図らずも仲間外れになってしまう〉の意。

 原語は「あふれる」の濁音減価〔あぶれる〕。



━─━─ № 29-37 (2,734) ─━─━

  〖そうばんに〗(副詞)


そうばんに】  #2,728

 〈朝と晩に〉〈早かれ遅かれ〉〈寿命みじかに〉〈遠からず〉の意。



━─━─ № 29-39 (2,736) ─━─━

  〖へんてこ〗(名容詞)


へん】⚠⛏  #2,729

 〈いびつで奇怪おかしいさま〉の意。

 原語は〔へんてき〕。


へんてこ】✗  #2,730

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈てこが変化すること(⁉)〉のような意となる。

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