第43話 みんな…狭い小さな村社会で自分の居場所を探す旅を続けている。

 肩が触れ、肘が当たったといって喧嘩したり、言い争ったり。

 矛盾や社会のストレスで身を削り、幸せになりたくて、でも、なれなくて…。

 そんな答えを探す旅の繰り返し。


 自分がどんなに偉そうなことを言おうと、SNSで叫び声をあげようと、自分は聖人君子にはなれないし、それは自分がよく知っていること。


 でも1人、2人…。

 いやもう少し多くの友人、知人、後輩、生徒を救ってきたから今があるのかなとも思う。


 こんな反面教師のような自分になってはダメだよ、そんなメッセージを込めて、短い間ですが中学、高校の教師をしていたようにも思うし、稚拙な小説をこれでもかと我慢比べのように上梓し続けている。


 人を不幸の連鎖から救いたいという思いが根底にあり、自分は歌が歌えない。

 もしジャッキー・グラハムのような美声が自分に備わっていたならば、自分は小説を書くことをせず、絵を描くこともせず、歌を歌って一生を終えただろうと思う。

 

 自分には何もない。

 かつて自分の失われた夢を託すはずだった愛息、愛娘ですら、離婚で、手の平からこぼれ落ちる砂の如く、手の届かない遠い世界に旅立ってしまった。


 人生は、ああ無情なんだなと思う。

 煩悩を克服することに意義があるのかな、なんだか、そのように思えてきて仕方がない。

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無名なWEB作家が脚光を浴びるまでの、500日戦争!! 婆雨まう(バウまう) @baw-mau

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