第34話 蛇足 2足

1足


「レオナちゃん 落ち着いて 俺 師匠じゃなくて 理央だから~!!」


理央の叫びに レオナが我に返り 真っ赤になって理央から離れた

椅子に座り カップに残っていたミルクティを ゴボリっと飲んで 


「す すいません」


っと謝る レオナを わざとスルーする


「今 ソラ来てないよね? なんとなくソラの気配がする このポット貸して!!」


レオナがさっき拾って 椅子の上に置いた園芸ポットを見つけて 目につけた

その目線の先では 先ほどの親子がバラを眺めている



更に蛇足



休み明けのレオナが休んだ日に 全校集会があり、1学年下の中学一年生に入った 編入性がされた。


錬心学園は人数に空きがあり 編入試験をパスすれば編入生を受け入れる。

それでも 学年途中の編入性は珍しく 学年に一人いるかいないかだ。


その編入生挨拶で


「去年の夏から この間までローズガーデンを彷徨っていました 体調が安定しないので 休むことがあると思いますが よろしくお願いします」 


という 自己紹介をした



彷徨っていたというのは どうやら昏睡状態で入院していたらしい と 情報通を気取る一部男子は言っていたが 真偽のほどは明らかではない


こんな特殊な経緯の持ち主も錬心らしいと ほとんどの生徒は納得して終わったので さほど話題にならないのも 錬心らしいと言えば 錬心らしいのかもしれない



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深淵(バディ)を恐れる少女と探求したい少年  TO BE @tobetakako

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