第13話 決戦・炎に触れる者


 人は太古、炎に触れた。

 どんな生物であっても等しく忌み嫌うそれを、人は受け入れ、使い、理解していった。時には感謝し、敬い、崇めたりもした。

 誰もが恐怖するそれに触れたことが、後の文明の礎を作り、他の生物の追随を許さない創造能力と破壊能力をもたらした。

 

 炎を手に入れることができたのは、ただの偶然だったのかもしれない。

 だが一つ確かなことは_____初めの一歩を踏み出し炎に触れた人間には、きっと大いなる勇気があったであろうということ。

 名もなき誰かの勇気が_____人類という種の繁栄を導くとは、誰も想像できまい。

 だからこそ_____人は勇気ある存在をたっとび、こう呼ぶのだ。

 

 _____英雄ヒーローと。





__________





「都市化した現代を生きる人間は、誰もが役割を分担しながら生きている。自分一人で生きるよりも、その方が効率がいいからな。だがそれに慣れた結果_____感謝の心を忘れちまった」


 ファイアマンこと炎堂至ル、そしてリアライザーこと影宮惑ウの二人は、他の者が一切近づけないほどの超高温の炎を纏い、拳や足を何度もぶつけ合っている。戦い始めてかなりの時間が経っているが、炎の勢いは一向に衰えを見せない。


「誰かに助けてもらいながら生きていることに慣れた者たちは、自分の苦しみを誰かのせいにし始める。家族、友人、仲間といった親しい者にも平気で責任転嫁をし、政治家や芸能人_____そしてヒーローといった者たちに過大な要求をする。そしてストレスのはけ口として次々と標的を探し求めながら、何事も成せずに人生を終えていく。馬鹿馬鹿しいと思わないか? 常に生贄がいないと回らない社会など、狂っている」

「それが_____たくさんの人を苦しめる理由になるとでも言いたいのか」

「少なくとも、俺にとっては十分な理由になったさ。何せ、俺はヒーローが大好きだからな」


 長年ヴィランと戦い続けてきた至ルの体術は、軍人として訓練を受けた者たちのそれを上回る。実戦を通して磨かれてきた技術は、どんな敵にも対応する柔軟さを可能としていた。

 だが、それでも影宮を追い詰めることは叶わなかった。不思議なことに、影宮の戦闘技能は経験を積み上げてきた至ルのそれに匹敵するほどのものであったのだ。

 経験による適応力を磨いてきた至ルとは異なる、まるで機械を相手にしているかのような不気味な戦闘技能。徹底的に合理化されたその動きは、一切の隙を見せなかった。


「俺はヒーローが好きだ。誰も挑まないような綺麗事のために命を懸けて、そのために全力で生きてる。他のどんな人間よりも真っすぐに、そして正直に生きてる。そんな人間に憧れて、勇気をもらうことができたから_____俺はあの日、ファイアマンの炎に触れられたんだ」

「……そうか。お前は……」


 至ルは、渋谷で影宮が言っていたことを思い出した。


『俺は_____ファイアマンの仲間になりたいんだ』


 意味が分からなかったが、炎だけは嘘をつかない。影宮がその身に纏う炎は、口にしたこと全てが本心であることを教えてくれていた。


「お前も……ルウカと同じなんだな。俺に……ファイアマンに憧れて、俺に追い付いてきた」

「それはあの子のことかな? 随分と無茶をしてるみたいだけど」


 至ルもリセリアと同じく、ここに来るまでの間にルウカのことは確認している。もちろん呆れたが_____驚きと、少しばかりの共感を感じて、怒って止めるようなことはしなかった。

 もし至ルが同じ立場なら_____同じことをしたはずだから。


「俺とあの子は同じだよ。ファイアマンの背中を追って_____そして、自分にできることを精一杯やろうとしている。ヒーローが好きで、ヒーローを守りたいから_____自らもヒーローたらんとするところは、尊敬に値するよ」

「影宮」


 拳を合わせながら、二人は睨み合う。

 二人の様子は既に東京中で観測できるようになっており、ニュースやネット動画での生中継を通し、その様子は全世界に配信されている。

 東京の守護神、ファイアマン。その炎と相対する、強大なヴィラン。

 人々はその明りに照らされながら、様々な思いを巡らせる。


「お前とルウカは違う。ルウカはヒーローになることを選んだが、お前はヴィランになることを選んだ。お前がヒーローを好きでいてくれることは嬉しいけど、そのために俺が守りたいものを壊そうとするな!」

「はっ、ならぶつかり合って試すしかないな。あんたが守りたいものと、俺が守りたいもの。どちらの方が価値のあるものかは_____炎に思いを宿せば分かる」


 それから、二人は言葉を交わさなくなった。

 至ルは目を瞑り、炎に何を宿すのか_____思いを馳せた。





__________





「至ル、ここから何が見える?」

「んー、ゴミのような人間たち」

「お前な……」


 東京タワーの展望テラスから東京の夜景を見下ろす二人がいる。

 一人は、やんちゃさを残した少年だった。そしてもう一人は、無精髭を生やしパーカーに身を包んだ男だった。

 笑顔が似合うにも関わらず、仏頂面のままの少年。その名は、炎堂至ルといった。


「だって……どいつもこいつもヒーローに頼ってばっかりじゃん。自分の身くらい自分で守れるようになれって話だし」

「はは、まぁ、自分のことは自分で守るっていう意識は確かに大事だがな……」

「逆にこっちが聞きたいんだけどさ_____なんでヒーローをやるの?」


 この時、炎堂至ルはまだヒーローではない。人々を守るとういう意識もなく、その目には愚かしく逃げ回るか弱い姿しか映っていない。

 少年には_____まだ炎が灯っていなかった。


「そうだな。改めて聞かれると難しいが……」


 その表情が炎に照らされるのは、もう少し先のこと。

 東京タワーから下を見下ろす男が、その手に炎を宿した。脱ぎ捨てられたパーカーの下には、単純な色合いをしたマントがひるがえる。

 

「まぁ、ヒーローやってる理由なんて大したもんじゃない。多分、普通の人と同じさ。こうしてマントを羽織って飛び回ることが_____なんていうか、好きだからだ」

「…………」


 男は、ヒーローだった。それも普通のヒーローではなく、ヴィラン発生数が世界でも有数の都市である東京の街を、たった一人で世界で最もヴィラン被害の小さな町へと生まれ変わらせた、歴史的偉業を達成している偉大なヒーローである。

 そんな偉大な男に守ってもらえている東京の市民の反応は様々だ。中には、男にさらなる活躍を要求する者もいれば、男の活躍を妬み、スキャンダルになりそうなことを常に嗅ぎまわっているような者もいる。

 至ルにはそれが不快で不快で仕方なかったのだが_____当の本人は、まるで気にしていない。


「ま、至ルもヒーローになれば分かることだ!」


 男が発する炎と同じ色に輝く東京タワーの明かりは、東京中を照らしている。

 大きな手で至ルの頭を撫でた男は、誇らしげに都市を見下ろしていた。


「『ヒーロー』ってのは、誰か一人を指す言葉じゃない。俺を支えてくれる人たちもみんなまとめて_____一人のヒーローなのさ」





__________





(ああ、やっと分かった気がする)


 全身を覆った白い炎。渋谷の時のような制限をかけていない、ファイアマンとしての全力。その炎は轟々と燃え盛ることはなく、静かに揺らめいている。

 相対するは、紫の炎。二人目のファイアマンにして、ファイアマンの対極に位置する者。こちらもまた、静かに炎を揺らめかせる。

 

(ヒーローは、一人じゃない。応援してくれる人もみんなまとめて、『ファイアマン』なんだ)


 穏やかに揺らめく炎は両者の腕先に集まり、光球を作り上げていく。

 ファイアマンが有する炎の力を最大限に活かす方法。それは炎を流用するのではなく_____そのままぶつけることに他ならない。

 光球に集められた炎は超高密度に圧縮され、解き放たれた時、万物を破壊する爆発となって敵を消し飛ばすだろう。絶対無敵の攻撃力を誇る二つの炎が向き合い_____そして、放たれた。


「「_____ホライゾン・フレア」」


 白の鳥と、紫の龍が激突した。

 その衝撃は凄まじく、衝撃によって東京湾沿岸部の建物のガラスが割られ、高層建築の数々を揺らした。もしこの激突が海面のすぐそばで起きていれば、水蒸気爆発によって大波が発生していたことだろう。

 激突のすぐ下にいたルウカたちは屋根のある建物に逃げ込み、吹き付ける熱風を回避した。外に出ていれば、熱風によって皮膚が焼けていた。

 それがファイアマン同士の激突であることを感じたルウカは、思い切り叫んだ。


「ガンバレッッッーーー!!!ファイアマーーーン!!!」


 その声は熱風にかき消され、当然のことながら至ルには届かない。

 だが_____奇跡か、はたまた必然の巡り合わせか。

 声は、至ルにしっかりと届いていた。


(……そうか。俺が目指すべきだったのは_____アイツだったんだ)


 至ルは、ずっと分からないことがあった。

 リセリアと共にヒーロー活動を続けて数年。目指すべきものを見据えつつも、とにかくたくさんの人を救い続けた。ヴィランも助け、彼らの社会復帰を目指したのも、大きな信念があってのことではない。

 今の自分にできる最大限がそれだったから、やっただけ。正直なところ、未だに自分がヒーローであることか正しいのかどうかには確信を持てずにいる。

 それが今、確信に変わった。


「俺には_____俺と一緒にヒーローでいてくれるやつがいる」


 至ルが押し出す白い炎は、影宮が押し出す紫の炎に押されている。

 その炎に込められたのは、純粋でまっすぐな思いだった。

 

 _____ヒーローを、守りたい。

 _____ヒーローの善意に感謝もせず生きる者たちが許せない。

 _____他者と共に生きるならば、他者の尊厳を踏みにじるな。ヒーローに頼るならば、ヒーローを蔑むな。

 _____俺が、理解させてやる。

 _____ヒーローの痛みを。

 _____ファイアマンの痛みを、思い知れ。


 もしこれが純然たる悪意によるものであれば、炎は宿っていなかったかもしれない。炎が宿ったのは、影宮が善意で戦っていたからだ。

 だが時には_____善意とは、衝突することもある。


「ありがとう、影宮惑ウリアライザー。でも、俺はお前と一緒にヒーローになることはできない。俺はお前に守ってもらわなくても_____ちゃんと、ヒーローとしてやっていけるさ」


 今この瞬間、二人は炎を介して心を通じ合わせている。

 影宮の心を至ルが読み取れたのと同じように、影宮にも至ルの心境の変化が読み取れていた。


「……お前が良くても、俺は拒否する。ヒーローを消費する社会など、存在する価値などない。勇気ある存在を尊ぶことより、自堕落で傲慢な者たちをのさぼらせておくことの方が価値のあることだと……お前は本気で思っているのか?」

「価値で測るものじゃないんだよ。大事なのは……やってて誇りに思うかどうかだと、俺は思うよ」

「ふざけんな。そんなことをしても_____周囲の人間たちは、何も変わらないぞ。お前も見ただろう、。数千年もの間一切変化することなく、醜さを増幅させてきた人間たちを見ただろう!」

「……ああ、見たよ」


 ぶつかり合う炎は、次第に至ルのいる方向へと押し出されていた。影宮の怒りが、炎にさらなる力を与えていた。


「それでも俺は_____後ろについて来てくれる人たちと、一緒に戦う道を選ぶよ」

「……なんでなんだ。その道を進んだ結果が_____」

「嬉しくて、楽しいからだ」


 白い炎が、一気に紫の炎を押し返した。閃光が淡い闇を飲み込み_____東京の空に、白い花火を咲かせる。

 これまでで最大の大きさを誇った、東京名物『ファイアマン花火』。

 あり得ざる力がもたらした景色は人々の目に焼き付き_____ファイアマンが世界的なヒーローになる、大きな一歩となったのだ。





__________





「……あ」


 熱風が収まり、静かな光が舞う東京湾沿岸部。

 建物の外に出たルウカは、ゆらゆらと落下してくる人影を見つけた。

 外が安全かどうかはまだ分からない。それでもルウカは、一目散に駆け出した。

 

 リアライザーによって集められたヴィラン予備軍たちはハライムの暴走によって大半が気絶していたが、それを必死に助けた残りの者たちによってなんとか建物の影へと非難させられていた。彼らは確かに悪人かもしれないが_____悪人にだって、仲間を想う心があるのだ。

 基地の中は壊滅状態であり、辛うじてガスタンクだけが無事な状態だった。今日もここに集められたガスは、東京で生きる人々にとってなくてはならない炎として供給されているだろう。

 炎とは、ありとあらゆる現象を可能にする。何かを温め、人々に温もりや安全をもたらすこともできれば、破壊を振りまくこともできる。如何様にも、そして誰にでも使えるからこそ_____使う者たちは、よく考えなければならない。己が灯した炎が何を焼くか、よく理解しておく必要がある。


 ファイアマン花火によって散らされた、小さな炎の雨。その炎は何かを焼くこともなく、淡い光を散らした。電気の明かりが消えた沿岸部は、炎の雨によって幻想的な光景に包まれる。それはまるで、オーロラが降り注いでいるかのようであった。

 一晩で変わり果てた周囲の様子に様々な思いを馳せながら、ルウカはゆっくりと降りてくる人影に近づいていった。少しづつ近づいてくる人影を見て_____ルウカは感嘆を漏らした。


「……ああ」


 胸に宿ったこの炎は、なんと呼べばいいのだろう。心が激しく揺さぶられ、心の汗が目から零れ落ちそうになる。

 降りてくる、二人の人影_____ファイアマンと、ファイアマンに腕を貸してもらっているリアライザー。ファイアマン_____至ルはこちらに気づいたのか、口角を上げて眩しい笑顔を見せた。


「ほら、見ろよ。あれが俺の後ろで、俺のことを支えてくれる_____ヒーローを支えるヒーローだよ」

「……あんないい子は中々いないぞ。世の中のほとんどの人間は、ヒーローになれない」

「そんなことはないさ。ヒーローは、もっと気軽なものでいいんだよ」

「……気軽?」

「ああ。やってて楽しいから、ヒーローをやる。これからは、そんなやつが増えていくだろうさ」


 地面に降り立った二人は、真っすぐにこちらへと走ってくる少女を見据えた。

 彼女が成したことは、傍から見れば些細なことなのかもしれない。

 だが、彼女のような人間が百人いたら、どうなっていただろう。社会に対して大きな訴えかけができるだろう。

 一万人もいれば、社会全体を揺るがす影響力を持つはずだ。

 百万人いれば、国を動かすことも可能だろう。

 ファイアマンが灯した炎は、強きものに宿るだけではない。

 弱きものたちの間で継がれていき、大きな炎を作り上げていくことだろう。





__________





 その後、リアライザーこと影宮惑ウが起こした一連の事件は終息した。

 影宮は逮捕され、ヴィランとして法の裁きを受けることとなった。

 ファイアマンこと炎堂至ルは、駆けつけたヴィラン対策課の職員たちに連れられ、メディアに見つかる前に姿を消した。ルウカと凛太、晴子の三人もヴィラン対策課によって保護され、(課長の押村に死ぬほど怒られた後)傷の手当などしてもらい、無事に家に帰された。

 あれからルウカは、至ルとまともに会話をしていない。リセリアとは少しだけ話し、押村と同じくらい怒られたが、最後は抱きしめてくれた。


「無事で良かったよ、ルウカ。ありがとね」


 緊張の糸が切れてしまったせいか、そこからのことはよく覚えていない。大泣きしてリセリアに抱き着いたまま、疲れがたまってそのまま眠ってしまったようである。気づいた時にはアパートのベッドの上で寝かされていて、テーブルにはヴィラン対策課からの手紙が置かれていた。


『影宮の企みを阻止しようと尽力してくれたこと、感謝する。今後、ヴィラン対策課は伊野ルウカのことを東京を守るヒーローの一人として扱い、丁重にもてなそうと思う。体調が回復したら、この連絡先に連絡をしてくれ』


「……はい?」


 寝起きの頭に大量の情報が流れ込み、一瞬で頭がパンクした。

 ヒーローとして扱う?丁重にもてなす?

 何が何だか分からない。落ち着くために手紙を机の上に置き、食べ物を求めてキッチンへと向かった。

 冷蔵庫を開けると、徹夜のために買いだめしていた冷凍食品が置かれていた。冷凍ピラフを温め、適当に盛り付けてむしゃむしゃと食す。

 暇だったので、パソコンで動画を見ようと思った。いつもなら真っ先にファイアマンの動画を見てうっとりしながらご飯を食べるのだが_____その日だけは、全く異なるものが目に入った。


「……嘘でしょ……ちょっと待ってよ……」


 思わず立ち上がり、パソコンの画面を食い入るように見る。目を何度もこすり、見間違いじゃないか何度も確認した。

 


『ファイアマンの正体判明⁉ まさかの駄菓子屋店主!』


 

 生中継状態になっている動画の音量を上げ、イヤホンをつけて実況の様子を確認する。


『たった今、お店からファイアマンが現れました!仮面をつけたまま、悠然とマイクの前にやってきます!』


 写されているのは、昔ながらの風情ある駄菓子屋『マッチ』と、そこから現れた仮面の人物_____ファイアマンである。

 ファイアマンはメディアへの露出を一切行わない秘密主義だったはず。それがなぜ、今になって姿を現したのだろう。混乱のあまり、口が塞がらない。

 どっと押し寄せた、無数のカメラとマイク。そんな中で、彼は_____仮面を外した。


「__________え?」

『__________え?」


 ルウカの唖然とした声と、実況をしているナレーターの声が重なる。

 きっと今、この様子を眺めている者のほとんどが同じことを口にしたに違いない。

 仮面の下に露わとなった、目立つ傷跡と、よく似合う笑顔。思ったよりもずっと幼そうな、少年のような素顔。


『初めまして。駄菓子屋の店主をやってる、炎堂至ルです。それと_____』


 テレビでの視聴率は50%を超え、実況動画の閲覧人数は悠に100万人を超えている。誇張ではなく、日本中の視線が今、たった一人に向けられている。

 少年は緊張することもなく_____堂々と、こう宣言した。



『_____俺が、ファイアマンです』





__________





 壮大な音楽が、流れた気がした。

 ルウカにはそれが、新時代の幕をあける音楽に聞こえた。


「……マジでやばいよ……本当に!」


 我慢できなくなって、外に飛び出す。

 外の空気は容赦なくルウカの頬をひっぱたき、意識を目覚めさせてくれた。

 走り抜ける爽快感はかつてないほどに心地よく、あらゆるもやを吹き飛ばしてくれた。

 そしてこの胸の中に灯った炎は、雲を突き抜けるほどに激しく燃え盛る。


「さいっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

 声は遥か遠くまで響き、人が行き交うこの街に木霊した。

 少女の炎がこれからどれほどまで燃え盛っていくかは______これから先の話である。

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東京ファイアマン 八山スイモン @x123kun

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