異国の地。ひとりぼっちの夜に。

こんなはずじゃなかった。うまくやってる奴らが羨ましくて、みんなの笑い声を聞くのが辛くて。でも、どうすればいい? 僕の一生懸命は、ここでは通用しないみたいなんだ。◇◇◇等身大の登場人物の小さな思い、悲しみ、願い。胸に静かに染み込むお話が得意な作家さんの新作です。異国の地で、ただ懸命に生きようとする主人公の辛さと涙に、とても共感します。これは僕の物語だ。そう思わせるものがありました。そんな主人公に、果たして優しい救いは訪れるのでしょうか。本作を読んだ皆さんに、どうか月の光がさしますように。じんわり、ほろり。お薦めです!