第12話 札幌雪まつり

実は私、北海道民でありながら20歳になるまで札幌雪まつりに行ったことがなかった。


札幌雪まつりが開催されている時期だったので、先輩に連れて行ってもらった。


と言っても、狸小路たぬきこうじからすぐ歩いて着く大通公園だ。


そこでは、色々な食べ物を売っていたりショーが見られたりするメイン会場だ。


あと氷像がいっぱい並んでいる。

小学生の時、地元の祭りの準備で氷像を造ったことがあるのを思い出す。


中には有名人をそっくりにした氷像もあってクオリティが高い。


色々な氷像を見ながら歩いていたが、私たちは休憩をとることにした。


先輩から誕生日プレゼントを頂いたのだ。

「お誕生日おめでとう!」


と一言言って犬のキーホルダーを取り出した。


これが私への誕生日プレゼントだ。

とても先輩らしいチョイスだ。

なんとも小さい犬がかわいい。


私「俺も大学卒業したいなぁ。」

先「え〜何で〜?まだまだ楽しい事がいっぱいあるし学生生活は楽しんだ方がいいよ。」

私「先輩が釧路くしろからいなくなってまだやっぱり寂しいのです。」

先「そうか…。かわいいな。札幌に来たら会えるよ。時間があれば。」


先輩はいつまでもついていてくれる訳ではない。

いつまでも甘えられる訳ではない。


私はもう20歳。大人なんだ。

しっかりしなければいけない。

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