第5話

「で、2人でランダムスキルダンジョンに挑むって話だったけ」


悩んだ結果さっきの話は聞かなかったことにした。


「ちょっと何聞かなかった事にしてるんですか?乙女にあそこまで言わせておいて、私の事、好きか嫌いかはっきりしてください」


「見た目的にはめちゃくちゃ好みだけど性格とかはまだなんとも言えないよ。まだあって30分も経ってないし」


俺が変なことを言っちゃったからこうなってるし、今の時点でできる評価をハッキリと伝える。


「今はそれで、じゅうぶんです。流石に実家に烈火さんを紹介する前に婚約は出来ないですし。夏休みは実家に招待するので一緒に帰省しましょうね」


段階飛ばしすぎでは?もう夏休みには娘さんを俺に下さいをしに行くってこと?


(この世界は男が少ないから女性は皆チャンスを逃さないと必死だからな。見た目は好みなんだろう?良いじゃないか)


そうだった。えろゲーを参考にして文明を進化させてきた世界だったなここ。


「そろそろ風紀委員の仕事をして良いだろうか?」


そう言えばここ風紀委員室だったな。

ステラさんも忘れていたらしく顔を赤くして俯いてしまった。


「失礼しました」


「と言っても特に聞くことは無いんだけどね。そのままあの場にいたら烈火くんは女の子に囲まれちゃうだろうから、理由をつけて連れ出したんだよ」


「そうですね【炎神の寵愛】持ちだってバレちゃってますし、内容は分からなくても、高Lvの火魔法スキルを持ってるのは想像着くでしょうね。下手したら今頃、部屋に拉致られてたんじゃないですか?」


何それ怖い。肉食獣すぎるでしょ。


「そこまでですか?」


「寧ろ、もっと酷い事になってたかも?」


そんなにヤバいのか。


「それだけ女性は将来にために必死って言うことです。でも、そういう事をする奴はヒモを狙ってるやつがほとんどですし、ろくなのがいないですけどね。だから1人でも婚約者がいると絶対近寄って来なくなりますよ」


恐ろしすぎるでしょこの世界。


「ステラ嬢と一緒にいればそういった連中は近づいて来ないだろう。そう言えば私の自己紹介がまだだったな。私はエマ風紀委員三番隊の副隊長をしている。困ったことがあったら相談に来るといい。そうだ!スマホで連絡が取れるようにIDを交換しておかないか?」


風紀委員のエマ先輩と何時でも連絡取れるのは便利だな。

今回みたいな事が起きた時いち早く知らせられるし。


「そうですねエマ先輩に何時でも連絡取れるのは便利そうですし」


そう言ってスマホを操作してIDを見せようとすると、2人からストップが入った。


「甘すぎる。烈火くんは女性に対してのガードが甘すぎる。普通IDを交換しようと言ってきた女がいたら警戒しなきゃダメだ」


そんな修羅の世界なの?ここ。


「エマ先輩の言う通りですよ。気軽にIDを教えちゃダメです。どんな悪用をされるかわかったもんじゃないです」


「そうなんですね。エマ先輩はそれを教えるために、IDを交換しようって行ったんですね」


そう言ってスマホをポッケに仕舞おうとしたらエマ先輩に腕を掴まれた。


「それとこれとは別だ。普通にIDの交換はしよう。烈火くんも乗り気だっただろう?」


そう言われてエマ先輩とIDの交換をした。

もう絶対に気軽にID交換するだなんて絶対言いません。

因みにステラさんもエマ先輩と普通にIDを交換していた。


「いい機会だしステラさんもID交換しよう」


「そうですね。連絡取れないと不便ですからね。流石に24時間一緒にいる訳じゃないですし」


ステラさんの発言がちょっと怖かったけど無事にステラさんとのID交換も終了して、風紀委員室を後にした。


「やっとランダムスキルダンジョンに行ける。俺はこのままでもダンジョン行けるけど、ステラさんは準備が必要だったりする?」


防具着たり、武器を用意するのが普通だしね。

魔法使いも魔法銃って言うのを装備するのが普通らしいし。


魔法銃って言うのは実弾じゃ無くて魔力を弾丸にして発射する銃。トリガーを引くだけで

魔法攻撃出来るので、例えば火球を作り出して攻撃するより早く攻撃出来るから魔法使いは殆ど魔法銃を使うらしい。


欠点としては攻撃のバリエーションが少なくなる事だろうか。


銃なので弾丸としてしか魔法を使えないし、

軌道を変えたりとかもできない。

魔法銃で火魔法を撃つと着弾したら炎上させたり、爆発したりさせることは出来るけど、

魔法銃一挺につき1種類の効果しか設定出来ないので、2つとも使うには魔法銃を2挺持ち歩く必要がある。

せめてマガジンチェンで効果を変えれるなら、嵩張らないんだけど・・・。


実弾を撃つ銃も存在して、それをモデルに魔法銃が開発されてるので、リロードの必要が無い魔法銃にもマガジンの部分が存在するから出来そうな気がするんだけど・・・。

もし、錬金術師のスキルが手に入ったら

作ってみようかな。


「そうですね。1度、武器と防具を装備しに部屋に帰りたいですね。烈火さんも一緒に私の部屋に行きますか?」


一瞬、着いて行きますって言いそうになったけど、正気を取り戻して食堂で待ってるからそこで集合と言ってステラさんと1度別れた。



読んでいただきありがとうございます。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る