第12話ボランティア

僕は知りたくなった。キキの事、シンバくんの事。

そして、障害者施設ボランティアのチラシを見て参加してみた。



静かな畑の真ん中にあった

 向日葵苑


    今日ボランティアにきてくれた

    高校生です。

    宜しくお願いします


施設の子達は車椅子の子

普通に見える子

鼻から管が機械に繋がってる子。



     僕達はボソボソと

     宜しくお願いしますと言った


施設の子達はキラキラした目で

大きな声で

     宜しくお願いします!!

と言った

恥ずかしいや、躊躇はない。

キキみたいだ。



僕は庭で空き缶を潰すてつだいをした。

1人だった。


皆んな、誰かと一緒に参加してた。

参加すると、成績に多少いい影響があるらしい。


僕は気にせず、空き缶を潰した


施設の子が僕に冷たい麦茶を持ってきてくれた。

    空きカン潰しは

    汗かきますよね?

    飲んで下さい。


僕は一気飲みした

彼は特別気を遣ってるわけじゃない。

ただ、僕が暑そうだったから

冷たい麦茶を持ってきたんだ。


僕はふと、思った、ココにはいじめや、僻みや嫉みはないんだろうなと


     ここの皆んなは

     喧嘩したりしないんですか?

僕は訪ねた


     しますよー!

彼は笑って答えた。


     すぐ人のおやつ取るヤツとか

     勝手に怒って暴れたり

     僕だってありますよ。


僕はそれを聞いて少し羨ましかった

ケンカはある。いじめは無い。


僕と彼

どちらが幸せなのかな?


1人だったけど気まずくなかった


むしろ清々しかった、

連んでないといけないわけじゃない。


僕は帰って母さんに話した。

母さんは


キキちゃんと知り合ってから随分、変わったわね?と母さんが言った、

でも母さんは


キキちゃんは心配だわ。

きっととっても無理してる。悲しい事も悔しい事も、無かった事にかんてできないのに。

無理して、

溜まりすぎて、壊れないといいけど。


僕は母さんの話しを聞いて、キキが心配になった、特別な子じゃない、

普通の女の子だ。ただ、結果キキはキキを自分で作ったのだろう

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陰キャの俺の好きな子は炎になり消えた 雪見 白雪 @ukimi2115

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