第2楽章 Andante cantabile 表情豊かに⑤

もう、ここまでの付き合いではっきりしたことがある。

出会ってから3ヶ月。


でも、デートはいつも夜にお部屋に行くだけ。


カップルらしいデートなんて一つもしたことがない。提案されたこともない。


そして、また自分が仕事に慣れていないことあるが、お家以外でデートを提案したこともなかった。

バカなのか...。


もちろん自分が、仕事やセミナー後に時間を取ってもらっているからこの時間帯になっているけれど、こうじさんから反対されたこともないし、かといって、提案されたこともない。


それに、自分が夜に行くとLINEしてしまっているんだから、いつも泊まるしか考えたことがなかった...。


かと言って、いまさらディズニーとかに行くことも想像つかないし、映画館でじっとしているのもあまり想像つかなかった。


それに、そんな子供っぽいことしたくないよ、嫌だよ、とまた微笑みと共に諭すように話してくるんだろうなと思うともっと伝えづらかった。


こうして、私は自分の意見や気持ちを知らないまま、自分を押し殺していくしかなかった...だって、面倒な女、子供っぽい女、そんなふうに思われたくないし、相手のことを尊重しすぎて、自分らしさが消えていっている気がする...。


でも.....


初めて人を好きになった自分には、十分幸せすぎる悩みだった。


自分のことなんかより、こうじさんの仕事の話を聞くことのほうがよっぽど楽しかったんだなぁ...。


ただ、会えない日が続いていつしか幸せより寂しさが上回った時。


私は初めて、ネットに相談し出すようになる。

いわゆる、恋バナ!!!


説明しよう。

私は、今までに、22歳の今までに!

恋愛話をしてきたことがない。

なんだろう、なんでだろう、、、、

自分が女だと認識されていると思えたことがなかったから...

恋愛を語れるのは、いけてる男子や、綺麗で可愛い女の子たちだけで、

私には語れる特権ないし。語れる資格がないと思ってたんだ。

だから、恋の相談だなんて....


初めてだわっ?!


さて、初の恋の相談は、もちろんネット上で匿名で行った。

こんなみすぼらしくて醜い自分が、恋バナしてることを知っている人にバレるだけでどんなに恥ずかしいことか!


そうして、オープンチャットと電話アプリで適当に相談してみることに。

適当と言いつつ、どっちも使用するのは初めて。

まずは、どんなアプリなのか様子をしてみる。


まずは、オープンチャット。

検索で「経営者」と打ってみる。


意外と少なくない...

交流会の場などもあるが、、、ひとつすごくラフなタイトルを見つけた。


「経営者が暇してます〜」


これは、もう、ここでいいだろう。

とにかく入会希望を提出っ。

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