第5話友達

 学校の中を見渡すと女子特有のグループ間での些細な悪口が絶えなかった

 内容はほとんど男の子絡み

 この前まで付き合ってた子が別れ

 友達の元カレと付き合ったりしていて

 身近な所で元カノ、元カレが出来ていた

 気まずさはあまりなく。

 数ヶ月前の事はもう昔の事なのだ。

 時の中に色々な出来事がぎゅうぎゅうに詰まっていて、少し輪を離れると話しに乗り遅れてしまう。

 そんな関係に少しストレスを感じながら必死に女子高生をやっていた。


 ヒロからはたまに連絡があり、夜電話をするようになっていた

 部活友達の笑い話

 厳しい先生の話し

 男子特有のふざけた話し

 ヒロとは話しやすくつい長電話になってしまう

 花は何の花が好き?

 やっぱり薔薇?と

 うん

 誕生花を調べたら薔薇だったの、だから

 と

 そうなんだ、俺はひまわりや朝顔位しか花の名前わかんないけどね

 と


 いつも笑い話しばかり楽しくて早口で

 だけど私は質問はしない

 聞かれたく無い事が自分にあるからかもしれない。

 だけど、時折聞いて欲しいと思う事もあった


 何度も電話を重ね

 少し心が折れていた時に

 ヒロに話した。


 ママが事故でね、、、


 私友達によく思われてないみたい


 それと、、

 私、身体があまり強くないみたいで

 時々心臓がバクバクして

 少し苦しくなるの

 薬も飲んで無いし

 入院もしてないから大丈夫みたいなんだけど

 少し不安になる時があるよ


 ヒロは花は元気だよ。

 満開の花みたいにいつも笑ってて

 でも、無理して笑ってるなら

 たまには休んでな

 と、

 うん、ありがとう

 ヒロはいつもと同じように笑って早口で答えた


 休み時間ヒロの教室に遊びに行ってみた

 ヒロは凄く驚いていて

 何かせかせかしだすと、おもちゃの傘をくれた

 広げると掌位になって可愛かった

 どうしたのこれ?と聞くと

 あ、拾った、、

 私は笑った

 一年生の女の子の誰かの落とし物

 だけど可愛いかったからそのまま貰った


 休み時間ヒロも私の教室の前に来るようになった。廊下で立ち話をして笑ってた

 気がつくと遠くから見ている子達がいるのに気がついた


 一年生が居るとさすがに気になるのかな?と

 ヒロも居心地が悪そうだったようで、クラスに帰ってった。


 放課後、遠くから見ていた子達に話しかけられた。

 ヒロくんの彼女?と

 イヤ違うただの友達だよ。なんで?

 そう聞き返すと

 私達サッカー部のファンで、ヒロくん推しで

 ヒロくんこの前まで3年の先輩が彼女だったからと、


 当たり前になり過ぎて忘れていた

 ヒロはスタイルが良くて

 顔も良い

 サッカーは見た事ないけど、

 そりゃファンがいてもおかしくない


 薄緑の廊下がすごく長く伸びるような感じがした

 私は友達、そしてヒロの事よくしらない


 私はサッカー場が見える場所まで移動した

 回りには応援してる女の子達がたくさん居た

 ヒロの背番号も知らない

 遠くて見つけられない。

 初めて会った日みたいに

 キラキラしていて

 目標があって一生懸命に部活をしてるヒロ

 何もなく、ただ、単位だけ気にして高校生活を送っている私。

 カラコンをして髪は色を変え、化粧をして、軟骨にピアスをしている私、

 アメ車の彼氏はお似合いだ

 だけど、ヒロとは違う

 ヒロは話しが上手くて社交的

 私はその1人なんだ。


 切ないとゆう感情を知り

 他の子に負けたく無いとゆう感情も感じた。

 ジュンが一瞬で薄くなって行くのを感じた


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