第4話秘密

 彼氏が出来た事を周り言いそびれたまま

 マフラーが必要な季節に変わった

 流行りのマフラー可愛くて皆んなが色違いでしていた

 私はシンプルなグレーのマフラー

 巻き髪の子は髪がマフラーからふんわり出て揺れている、

 私はショートヘアのまま

 教室のベランダに出るとゴミ置き場が見える

 寒くなり、休み時間にベランダに出ている子も少なくなった

 田んぼばかりの景色のベランダは冷たい風が身体にあたる

 でも私がここにいるのはヒロがゴミ係りだからだ

 誰も知らないヒロも知らない

 ゴミを捨てに行くヒロを見ている事



 学校が終わるとジュンのアパートに行く

 合鍵を持って

 たまに見かける前の彼女の忘れ物、

 気にかけてもいなかった

 初めての彼氏で疑い方さえ分からなかったから

 ある日ジュンに何人目の彼氏?と聞かれ

 初めて

 と答えると

 じゃあ、全て始めて?と

 うん

 と、答えた

 分かった

 ジュンは嬉しそうな顔をして

 大切にする

 と、答えた夕暮れが過ぎ薄暗い部屋の中

 何度も遊びに来てるけど今夜はお泊りだ

 お風呂にお湯を張り、アロマキャンドルをつけた

 暗い方がいいでしょ?とジュンが言った

 湯気がキャンドルの光でぼやけ

 夢の中の映像の様にジュンの事は見えない

 小さな湯船に2人でしゃがみ

 ジュンが頭を洗ってくれた。

 何か心中に蓋をしてしまっていたバケツが壊れたかのように

 私は泣き出した。

 気づかない様

 考えない様にしてきた物が全て溢れただした

 ママが交通事故に遭い入院していた毎晩つきそった

 まだ自力で生活が出来ないのでママは実家に帰っている。

 歩いていたママを引いたのは近所に住む友人の母親だった、いつも酔っていて近所をふらついているのを見かけた

 朝、ゴミ出しに行ったママは、かなりのスピードで引きづられた。ゴミがクッションになり一命は取り留めた、障害は残るだろう。

 子供の様に泣きながら話した


 アザといね!とランに言われてから

 SNSにアザと書き込みが毎日あった


 ジュンは大丈夫、大丈夫と言って頭を撫でた

 オレは花が好き、花の見方だよ、苦しい時は1人じゃ無いオレが居るよ


 ジュンはそのまま私をベッドに運び

 私は初体験を済ませた。

 キスが長くて嫌だったこと

 思ったより痛かった事、もう触られたく無い事、歪んだ私の顔を見て

 ジュンが

 ゴメンねと言い

 はい、と腕枕をしてくれた。

 眠れなかった

 眠れ無い私に気がついたジュンが

 お腹を摩ってくれた。

 想像していたのとは少し違くて

 もっともっとくっつきたいとゆう気持ちにならなかった。


 でもお兄ちゃんに憧れがある一人っ子の私はお兄ちゃんができたような感覚で安心していた






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る