AfterStory:#2「God‘s Gaze」

「ん、ん……おはよう……」

「やぁ。そろそろ慣れてきたかな? この世界とここでの暮らしには」

「うん。そう対して慣れにくいような要素もないし。三日目だけどもう慣れたよ」

「それならよかった。じゃあ、やることもないし早速神の瞳オースキを使ってくれていいよ。使い方は昨日説明したからさ。それじゃ僕はこれで。やることがあるから」

「わかった……って、行くの早いな……」


 あいつ――アカシックレコードは言いたいことを言ってすぐしまった。


――さて。昨日は使い方の確認だけで自由に見て回っていなかったな。


そう思いながらコンソール――ステータスと同じ要領で、念じるだけで現れる――を開く。そして選択肢がいくつかあるなかの「機能一覧」を開き、”神の瞳オースキ”をタップする。


直後、コンソールが閉じ目の前に石造りの台座と浮遊するオベリスクが現れた。


「よし。確か……”我は望む、この世のすべてを望むことをハーヴィ・オースキ・プロプト・シグジル!”」


教えられた暗号を唱える。


すると、オベリスクが変形し門の形へ変化した。

向こう側にはよく晴れた空が見える。


「おぉ……!」


門へ手を伸ばすと、身体が吸い込まれていく。


「っ……!?」


抵抗することもせず、僕は意識を失ったのだった。

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