第18話:皇帝との邂逅

 光は収まった。


「ん……本当に帝都の門前だ……これだけの人数を運べるとは……

感謝する」


「いえいえ」


「そうだ。私はそなたに褒美を約束したのだったな。今日予定はあるだろうか?」


「いえ。ございません」


「ならば今から皇城に来ていただいてもいいかな?」


「あっ、はい。構いません」


「よし。では着いてまいれ」


 こうして皇城に行くことになってしまった。好都合だ……






 そして皇子が

「着いたな」

 門番に

「ご苦労」

 といい入っていく。

 ちなみに今いるのは皇子と僕と第二近衛騎士団団長のみだ。

(サクは追加したスキル、亜空という異次元空間にいてもらっている)


 僕はひたすら

(広いな…………)

 と思っていた。

 造りは石にカーペットがひいてあり、窓も大きく、時々国旗がある。

 重厚感があり、きらびやかさより戦闘のイメージを彷彿とさせる。

 そして皇子が少し大きめの扉の前で止まった。

 3回ノックをして


「父上、エーシスです」

「入れ」

 団長が扉を開ける。

 僕らは中にはいる。

 団長は扉の前に立っている。



「父上、紹介したい方がいます」

 皇子の父上、つまり皇帝のオーズン・ピース・ユニティだ。


「うむ」

「この方は私が封印されしものを捜索中、その封印されし邪龍と遭遇した我らを救ってくださった方です」

「なるほど。そこの……何というのかね?」

「ソラと申します」

「ソラよ。この度は誠に感謝する」

 と軽く頭を下げる。


「あ、頭を上げてください! 恐れ多いです!」

 皇帝いい人だなぁ……


「してエーシスよ。どのようにして救ったのだ?」

「それがですね……魔法で戦闘不能にしてしまったのです」

「なに!? 真か!」

「はい。この目で見ました」

「それはすごいことだな……しかしソラという名に聞き覚えが……あったな。クロノス侯爵家の三男にソラという魔導師がいるという話を聞いたな。どんな特徴だったか…….」


「ああ、私ですよ。改めて自己紹介をしましょう。

 私はソラ・マーク・クロノスという名前です。クロノス侯爵家の三男で間違いありません」


「なんと! そなたであったか!」

 と。


 そんなこんなで報酬として白金貨10枚をもらった。

 金貨等の価値は、

 小銅貨1枚=1円

 小銅貨10枚=銅貨1枚=10円

 銅貨50枚=銀貨1枚=500円

 銀貨20枚=金貨一枚=1万円

 金貨10枚=大金貨1枚=10万円

 大金貨10枚=白金貨1枚=100万円

 という感じだ。

 つまり1000万円持っている計算だ。さすが皇帝陛下だ。

 まあ、使うことは殆どないし時空間収納にでも収納しておこう。


 だがしかし、これで皇帝に僕の実力を知ってもらえた。

 つまりはこの先権力的に有利になるということだ。

 勇者パーティーの話のときも確率が高くなる。

 もう少し冒険者も頑張って名を上げていこう。


 ま、明日はサクと色々休むして明後日から冒険者やろうか。

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