転生編

第1話:邂逅と混乱

 ※22年7月16日、プロローグに合わせこちらも更新しました。

 ◇



 少し経って、恐る恐る目を開けてみると、


「何が起きているんだ……?」


 そこにあった景色は――――であった。

 上には果てしない空、下を見ると白色の地面が延々と続いている。


「なんだよこれ……」


 思わずそう呟いてしまう。

 混乱収まらないまま周りを見渡していると、


「やぁ」


 どこからか声が。


「うわあああああ!!!」


 それに驚いてしまい思わず叫んでしまう。

 びっくりホラーは苦手なのだ。


「ここだよここ。前を向いて目を開けてごらん?」


 叫んだ時に瞑ってしまった目を開けると、そこにいたのは少し自分より背の高い中性的な顔の人。


 人なのかはわからない――人と呼ぶことにする――何かの顔を見る。少し可愛いようなイケメンなような……と思わず考えてしまうほど美しい見た目であった。


「まあ、混乱するのもわかるけどさ。一回深呼吸でもしたら?」


 と眼の前の人? は言う。


「わ、分かったよ……」


 と渋々従い深呼吸を数回繰り返した後。


「で、ここはどこです?あなたは何なんですか?」


 早口でそう質問する。


「ここは多元空間。僕の管理する空間さ。そして僕は《多元存在アカシックレコード》。わかりやすく言えば世界の管理者的な感じだね」


多元存在アカシックレコード》は優しく答える。


「ほ、ほぉ……」


 混乱収まらない僕はなんとか言葉を発する。


「とりあえず、君はどういう状況にあるかわかる?」

「え、え~と。突然隕石が落ちてきて、気がついたらここにいて、あなたが驚かしてきた、ってという感じですか?」

 

しっかりと脳内で思い出しつつ答える。


「まあ、正解かな。ちなみになんとなく考えてるとは思うけどここは異世界だよ。僕が君の魂を救い出してここに召喚し、蘇らせたのさ」


 そうあっさり返される。


 思わず


「は? え? ん?」


 とまた混乱してしまう。

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