暗い朝

白い息が口から溢れて

もくもく もくもく

天へと吸い込まれて


服を着込んで

マフラーを巻いて

背中を丸めて足早に

駅へ 駅へ

人々は向かう


ぼくは反対に

駅から

人混みを離れて

家へと向かう


空は

まだまだ暗くて

月がぽっかりと

寂しそうに

柔らかく微笑んでいた

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