第27話 これまでのことは許そう

・・・だから・・・



そう言うこと・・・




じゃあ、尋ねるが、何のためにあなたは行ったの?




人類のためです。




人類に貢献できるチャンスだと思って・・・





ふー--ん・・・・






じゃあ、もう一つ尋ねるが、あなたはその行為で、金銭もしくは何らかのメリットを受けましたか?





・・・はい、労働に対する対価を得ました。






ふー---ん





お聞きになりましたでしょうか?




本人には、殺害を意図したことはありません。




しかもそれは、人類に貢献するために、やったということです。




裁判長、質問の許可をお願いします。




認めます。






確認になりますが、あなたは、自分を無罪だと考えますか?






もしそう考えるのであれば、理由を教えてください。





はい、私は無罪です。







理由は、人類に貢献できたからです。





それは、どういう貢献のことを言っているのでしょうか?





地球上より、人間を削減することにより、よりよい環境を実現することができました。




それは、どの点で?




人間を削減することにより、私たち指導者に持続可能な支配システム及び搾取システムを導入することができました。



それにより、人間は二つに分かれ、未来を創造する支配層、それと何も考えずに働く家畜と言う分類に分かれ、家畜たちは、なにも心配せずに生きていくことができるようになったのです。





おう、それは素晴らしい。





家畜と言う響きは、嫌いだが、今まで以上に、何事にも対して無関心でいられるという世界は素晴らしい。





おー-- おー--  パチ パチ パチ・・・





判決を言い渡す 主文 被告を無罪とする。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る