第七話 『ミス○リと云うなかれ』に乗っかる

 この作品読んでましたよ! いや、まさかドラマ化されるとは思いませんでした。なんでこう、受験の時に、一番視聴率高そうな時間、月9に放送するんだぁ、と悲しみに暮れました。

 エエ見ません。勉強するんです! 「ドラマをなんとなく見て気付いたら十一時」、それが受験生がやってはいけない負の連鎖です。去年のことは、これも戦犯の一つですよ。ああ情けない。


 

 初めて知ったのは去年の二月でしたね。なんか、母がインスタで投稿されてるのをチラチラ見てて、そして西口のブックオフで買ってきたんですよね。結構珍しいことでしたね、そうして買ってくるのは。そして親が出払ったスキに読んでたという、この時期なのに。

 もう開き直ってステマを認めたことにすれば(カネくれりゃいいけど、これでも引用なんですよね、ただの)『なかれ』(略した)は家に置いた方がいいですよ。コナンは内容がないようなのでその西口のブックオフに行って立ち読みした方がいいですが、(それでもハマってはいますが)『なかれ』はもう少し慎重に見る本かなと思います。考えなくていい楽な漫画ではないというか、ですね。

 なんかこう、イッキ読みするやつじゃ無いんですよね。やったー一冊20分で読めたとかそっちとは少し違いまして。


 前振りがもう長いですがその中の一エピソードと関連する出来事が起こったので話しますね。

 こないだ(1月10日)、テレビで「バイキング」見てたんですが、なんか韓国アイドルがいじめを告発されたんですが、それがどうやらデマだったという話です。


 自分はあのニュースは中々考えさせられるものだなと感じました。まあ、ワイドショー側はしょうもないとも言いますし、明らかにコメントが間違っていて取り下げるべきものだ、そう非難する人もいるでしょう。まあそこまでは思わないけど、見ると時間を無駄にして、いらない偏見を与えうるノイズでした、自分の立場はこうなります。


 もしかしたら言わなくても僕の言わんとすることが分かる『なかれ』ファンの同士もいらっしゃるかもですが、前振りをしますね。

 Aprilのナウン氏が、最近韓国で流行している「いじめMe Too」という活動の中でいじめ加害者であることが告発されました。この活動は、前にアメリカで起きた、映画監督による女優のほぼ権威を使った脅迫による強姦に対する反対運動、「Me Too」から派生したものでしょう。

 しかし、その告発者が、発言を撤回しました。「私は、彼とは全く接点がありません。嫌いなアイドルである彼をこの流れに乗って潰したかった。」と言ってです。

 これは「ごめんなさい」では済む話ではなくなりました。この嘘の告発により、ナウン氏の人気は暴落し、映画も、ドラマも、CMも取り下げになりました。これは収録が完成していたものもあり、差し替えは困難なものになります。そして、このようなイメージの凋落によって、彼をCMに用いていた会社にも負のイメージが付いた、と、そこら中から損害賠償を求められることになりました。しかもそれが嘘であったとしても、やり直せるものではありません。ベ○キーさんの降板騒ぎを思い出して下さい。

 ナウン氏と所属の芸能事務所は、その嘘の告発をした人物の告訴を考えているようです。


 どうでしょう。違和感はありますか? わりかし自然に聞こえたら要注意かもしれません。そして、『なかれ』を読むべきかもしれません。(別に強要はしないです)


  主人公の整さんがその違和感を言葉にしてくれました。

「これで迷惑しているのは、痴漢冤罪の被害にあった男性じゃなくて、本当の痴漢に対して声を上げることが難しくなった女性たちです。」

 また違うケースですが、言葉を言い換えればさっきのことが何を引き起こしたのか分かりますね。「いじめMe Too」運動は失速します。ググってみれば報道のために物理的な異常で凶悪な暴力ばかり映りますが、事実は、一部の芸能人によるいじめがあることです。でもこの虚偽発言によって、この運動そのものの正義に疑いが向けられてしまった。次の告発があっても、そのアイドルの(利権がかかっている大企業、芸能事務所ではない。です、もしくはフアンです。)は事実確認などせずに妄信によって隠蔽しようとするでしょう。


 まあ自分は、芸能人のいじめを告発してその粛清を図るという行動も、今一つ足りない点があるとは思いますが、あとに回します。だって、無いよりはマシです。未だに韓国を属国か格下かとか思っている人がいますが、この運動が韓国にあって日本にないという時点で日本はダメです。

 そして、ワイドショーのコメンテーターはその告発がどれだけ被害を与えたか、もしくは自身の身分である芸能人の仕事を奪うことがどれだけ酷いことか力説していました。これは芸能人である身分による視野の狭さか、

それとも本当にこのいじめMe Tooを嫌っているのか。後者だったらもう完全に詰みです。


 また一つ、観点を提示しましょう。お隣韓国でも、わりかし国土は広いですし、だいたいその告発者と話したことがある人は人口のうちたった0.0数%のことでしょう。そこで、とりあえずその事実確認をしようと告発者の十人くらいの関係者を記者が調べます。このとき、その関係者が全員いじめのメンバーであったら? またそのとき単に同じ学校にいた人で、ロクに面識もなかったら? 

 つまり検証報道が誤報である可能性も捨てきれません。いじめというのはかなり狭い範囲で起こるものなので、同じクラス、部活にいても気づかない時は気づかないでしょう。そして、後遺症、怪我が後世まで残らない限り、証拠は残りにくい。

 また、告発者をそのナウン氏のパトロンが特定して、脅して、もしくは暴力を与えて書かせたコメントだったら?

 また、この告発者自体が二重スパイで、この意見を反転することにより、この運動を止めることができ、それこそ大企業、芸能事務所が害を被ることが避けられる。また、これは個人のファンでもいい。自分の支持するアイドルが告発されたから、もっと注目を浴びてその非難をそらす、それとも自分のファンがいつか告発されそうだから。この辺はここまでやるか? という気はしますが。嫌なアイドルの評判を落としてついでにこの運動ももみ消す、一石二鳥なんですよね……


 この事件は悪魔の証明かもしれません。特に薄い繋がりしかない隣国の日本からすれば。しかも、自分もこの運動を維持させんがために、今こうして事実を歪曲させようとしていたかもしれない。日本でも、これくらいの運動をするべきなんですよね……芸能人がかわいそう、そうはいいますが。少なくとも、芸能界からの追放です。

 懲役刑のように、更生のチャンスを失くしたらもちろんこれはただのいじめにまたます、という注意事項(そして僕がさっきほのめかした気になっていたこと)は強く噛み締めながら。



追記:こないだ書いた事件名は次回に明かします。

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