追憶の神器(レガリア)


時は戦国時代、天正6年(西暦1578年)・・・。


日向の地。当時帰郷していたテルヒコが居たその場所は、


西の関ヶ原といわれるほどの合戦、まさに後世語られる「耳川の戦い」が引き起こされた主戦場となっていた。


数多く死者の怨念が徘徊し、凄惨な戦地となったこの地に、現在では英霊を祭る石碑が建つ。


後のクロウ宮崎支部の牙城となる高城時計台。かつてそこには難攻不落の要塞といわれた


巨大な島津軍の城がそびえていた。


豊後国(今の大分県)のキリシタン大名であった大友宗蘭の大いなる夢は、まさに広大なこの日向の地に彼のキリスト教王国を建設することにあった。


熱心で飽き性、情け深く時に暴虐という

両極端な性格を一つに内包した男でもあった宗蘭は、一度傾倒したキリスト教を国内に布教すべく


キリスト教とは別の宗教や信仰文化、仏教や神道にまつわる神社寺院に至るまでを一気に破壊した。


古来からの信仰を伝えていた日奉神社の本殿も、この時の宗蘭(大友軍)の侵攻によって炎の中うち壊され、神社の伝承は


その多くが行方不明となってしまっていた。


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日神ジャスティオージ外伝~Secret of Birth~ 地方創聖プロジェクト @chihousousei

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