第8話 ストレイ・バレンタイン

「忌憚なきご意見有難うございます。それでは、今週も行ってみましょう。奈緒の夜を明るく!白夜ラジオ!!」

『今回はラジオごっこ??しかも忌憚なきって結構酷いこと言われてるの?』

「本日はバレンタインということで、世界のみんなにチョコは配らないけど、幸せをお届けしようと思いまぁーす。それでは聞いてください。バレンタインデーキッス♫」

『私これに付き合わないとダメ?帰りたいんだけど。』

「シャラララー不敵にキッス♫」

『素敵によ。』

「バレンタインデイ・キッス!…………。じゃねえよおおおおおおおお!!!!」

『もう、なんなのよ…。』

「今日2/15日だよ!!!何してんの!!バレンタインデー終わってるじゃん!」

『そうね。毎回イベント当日にカクヨムに話載せれる訳でもないのよ。』

「いや、作者頑張ってよおおおおああ!!!!」

『叫ばないでよ。奇声あげないでよ。奈緒の声って猿達が出す警戒音や黒板引っ掻いた時の音と同等なのよ。』

「そんな不快か私の声は!!」

『奈緒の声って酷い時3000ヘルツくらい出てるからね。』

「赤ちゃんの鳴き声よりも高いのか!?」

『大体奈緒にバレンタインデーイベントなんて意味ないでしょ?何を怒ってるのよ。』

「アホかぁぁぁ!!唯一女子力を見せれるイベントでしょうが!年に一回しか見せれないんだよ私の乙女としての実力を!そりゃ3000ヘルツも出るよ!」

『普通さ、赤ちゃんの頃に出てた悲鳴に近い鳴き声をさ、高校生になっても出せないのよ。つまり、奈緒は赤ちゃんの頃から何も変わったないのよ。』

「あれ?今回って人間が嫌う周波数の話してる?」

『違うわよ。人間が嫌う周波数の話をしてるのよ。』

「あれ?おかしいな?違くないぞ?私疲れてるのかな?」

『私は大人だから、うるさいって怒鳴らないわよ。奈緒がどんなに耳障りでも耳栓して聞いてあげるわよ。』

「いや、耳栓しないで聞いてほしいな。というか常時そんな奇声音出さないからね!」

『鈴虫みたいに癒しをくれる声を出してくれればね。』

「ねえ、どこまで広げるのこの話!?バレンタインデーの話をしたいんだけど!もう800文字使ってない??」

『そのバレンタインデーは終わったじゃない。諦めなさい。今日は2/15日よ。』

「嫌だぁぁぁぁぁ!せっかくチョコ用意したのに!!!!」

『良かったわね。人殺しにならなくて。』

「どーいう事!?確かにチョコって兵器だけど。人格すら破壊して気持ちを誘導する兵器だけど。」

『奈緒程度のチョコは兵器じゃないわよ。一切心が揺さぶられない平気よ。』

「でも、今回は上手くできたもん!!見てよこれ!」

『……。』

「凄すぎて言葉も出ないか!?」

『そ、そうね。昆虫食みたいね。この魚の内臓が爆発したみたいな形のチョコは何?』

「えー、そんな大袈裟なー。魚型のチョコじゃん!」

『うん。五臓六腑飛び散ってる魚型のチョコね。』

「私のこれはタイトルつけるなら"バレンタインデー鱚(きす)"チョコ!」

『えっと笑えば良いのかしら。笑ったらもう帰らせてくれる?』

「ほんと大袈裟だなー、確かに見た目は少々荒いかもしれないけど。」

『荒いというか、銃撃された鱚(きす)って感じなのよ。逆に奇跡なのよ。この銃撃された鱚の状況をチョコとして固形化させれるセンスは。』

「そんなに褒めないでよー。珍しく私のこと褒めてさー。」

『耳にチョコ詰まってんの!?どこ聞いて褒められてるって判断したの!?』

「こんな私の全てを詰め込んだチョコを渡したい人がいるんだ。」

『そう、お気の毒に。というか本当に毒ね。』

「こーらー。確かに私のチョコは人を酔わせれる毒のような魔力あるけど勘違いする言い方は止めようぜー。」

『いや間違ってないのよ。強いて言うなら奈緒がずーっと間違ってるのよ。自分の作ったチョコに自信ありすぎて酔ってるのよ。』

「私のチョコ、あの人にあげるんだ。」

『凄いわね。会話する気ないの!?』

「私のチョコ受け取ってくれるかな。松坂桃李君!」

『既婚者よバカ。』

「なんだとおおおおお結婚したたのかああああああああ!!!!」

『耳に触る。奇声あげないでよ、4000ヘルツ行ったんじゃない?』

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