『黄色い顔』について

 この話はシャーロック・ホームズシリーズの中の短編の一つである。シャーロック・ホームズの推理ミスがあった作品として有名である。

 



※以下ネタバレに注意




 ある白人男性が妻の不審な行動について、シャーロック・ホームズに相談しに来る。妻は前にアメリカで結婚していたが、前夫とは死別。依頼人と結婚後、イギリスに来たのだ。妻は白人女性であり、素行には何も不満はなかった。依頼人の家の近くに、最近奇妙な人物が引っ越してきた。住んでいるのは、無機質な生気のない黄色い顔をした人間としかめっ面の女中だ。そして依頼人の妻がその家を訪ねているのだ。ホームズは前夫が実は生きており、黄色い顔はその前夫ではないかと推理する。

 後日、依頼人と一緒に件の家に乗り込むホームズとワトソン。驚く依頼人の妻の前で、ホームズが黄色い顔の『仮面』を外すと、現れたのは黒人の少女だった。依頼人の妻の前夫は黒人であり、その間に生まれた娘を家の近くに呼び寄せていたのだ。依頼人は妻の手を取り、血の繋がらない黒人の娘を優しく抱き上げる。ホームズ達は静かに立ち去るが、事件後、自分が傲慢になっていると思ったら注意してくれと、ワトソンに頼んで話は終わる。

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