5(R15 ちょいエロ注意)

 前書きです。

 どうも。

 ちょいエロ話をお届けします。

 15才未満及び苦手な方はブラウザバックをお願いします。

 飛ばして、次話にお進みください。






 夫は少なくとも面白き男であった。ついぞ、その顔に惚れるということはなかったが。私の冒険行アドヴェンチャーの良き相棒たりえた。もしそれが私の美貌のゆえだとしたら、かつての私は誤っておったといえよう。私はこの代々のものに感謝せねばならぬ。


 夫は私の心も体も愛してくれた。夫が私に与えてくれる快楽に、私は自らの様々な感情を、言葉を、行為を乗せて返した。夫は喜び、夫の様々ものを乗せて返してくれる。


 ただ男の性は単純だ。だから、しばし私は命じた。まだだ。果てるな。夫は怒るどころか、むしろ随喜の涙を流して喜んだ。


 私はそれを舐め上げんとする。夫はなぜか、いつも眼を開けたまま待つ。


まなこを舐めるたしなみは私にはないぞ」


 ようやく眼が閉じられる。私はそれを味合うように舐め上げる。


 すると、私の手の中にあったものが、しばし命令違反を犯す。


 夫は眼を開き、哀願する如くにいつも言う。


「すまぬ」と。


 こうした時、私はあの時と同じ答えをすることにしている。


「よい」と。


 そしてやはりあの時の如く笑いかける。すると、やはり夫のひとみが開く。ああ。また返してもらった。そう想う。


「私も返さなければな」


 そう夫の耳元でささやく。そうすると、夫はくすぐったそうな顔をする。全くアレクサンドラといい、夫といい、気分が台無しだ。私は言う。


「王よ。涙は舐めてしまった。ただ今しがた王が出してしまわれたものがある。私が舐め取るのを許して下さらぬか?」


「もちろんじゃ。ヴィクトリア」


 夫はしばし何ごとかをこらえておったようであったが。遂に耐えきれなくなったようで、


 オヒョーン。


 夫の声が王城にこだました。私も最初これにはどきりとした。そして笑わずにはいられなかった。もちろん、いつものことなので、これを聞いても誰かが、護衛であれ侍従であれが来ることはない。そして今夜もまた私はそれを聞くと、笑いをこらえきれず、やはり吹き出すことになった。

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