トラのジョシの風船騒動

アほリ

1#幸せ気分の若き雄トラ

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!




 「どのくらい膨らむんだ?この青いゴム風船は?」


 雄トラのショジは、団子鼻の孔をパンパンにして頬っぺたをトラの威厳が崩れる位にめいいっぱい孕ませて、何処までも膨らんでいく巨大な青いゴム風船を口で息を吹き込んで膨らませていた。



 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!



 青い風船は、トラのショジの巨体よりもみるみるうちに大きく大きく大きく大きくなり、やがてジャングルの木々の高さを超え、



 


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!



 「あー怖いよー!!無限に膨らむよーーーーこの風船!!割れたらヤバイよーーーー!!ドデカイ音がして大爆発しちゃうよーーーー!!

 でもまだまだ膨らむぞーーーどんどん膨らませちゃえーーーーーー!!」




 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!




 雄トラのショジの視界は、既に目の前の風船の青一色しかなくなった。正に驚きの青さだった。



 

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!


 ぷ~~~~~~~~~~~~!!

  

 ぷ~~~~~~~~~~~~!!




 ぐらっ。



 「おっとっと!」


 余りにも大きな大きゴムム風船を支えきれずに、トラのショジはバランスを崩した。



 ぷすっ!!!!!



 「シマッタぁ!!爪が風船に刺さったああああああああああ!!!!!」




 ぼおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!




 ・・・・・・


 ・・・・・・




 ごちん!!



 「いってぇーーーーーーーー!!」


 雄トラのショジは、寝返りをうとうとしてバランスを崩して転倒して目が覚めたのだった。


 「夢か・・・ビックリしたなあもう・・・僕は風船は割れる音が苦手なのに、何でこんなにも大っきな風船膨らます夢見たんだろ?????」


 傍らには許嫁の雌トラのオマが、スースーと寝息をたてて寝ていた。

 

 「オマ・・・」


 雄トラのショジは、その愛するオマの幸せそうな顔に思わず目を細めた。




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