長編ミステリは5万字ぐらいで書けなくなる説
私が生涯を通して、書きたいと思っている作品のひとつとして、アーネスト・バートラムとドウヨ=ノエル・コーヌの活躍するミステリ小説があります。
本格ミステリは到底書けないので、ライトにもならないなんちゃってミステリです。
私には珍しくキャラクターありきで書いてます。
学生時代に大事にしすぎて、近すぎて、全く表現できなかったキャラクターなんですけど。
大人になって、距離と余裕ができて、ああこうだったんだなと生暖かく眺められる部分が出てきたことで、書けるようになったと思ってます。
多分、私は、このキャラクターで心行くまで小説を書ききったら、もう筆折ってもいいんじゃないかと思う、コアとなるものです。
あ、でもね。
きっと心行くまで小説を書ききることはありませんので、筆は折りません。
アーネスト・バートラムについて、だいたいこんな感じ……っていう生涯ができてますが、書いてみたらきっと、「なーんだ、そんなことか」と。
ものすごくつまらなくなるので、書くことないと心に決めてます。
彼自体は永遠に謎のままの予定。
それぐらい、思い入れの強いキャラクターで書いてる作品なので、その第一作とした『イヴ・ド・パラディより愛を込めて』については、いろんな意味で作品にしてしまうことが怖かったです。
今でもこじつけすぎておかしいところが多々あるのは自分で分かっています笑
目にするたびに、これでよかったのか?まぁ、いつでも何でも書けるからいいやと脳内会議される作品なのですが、「おもしろかった」と言ってくださる方もいらっしゃったのと。
数字的にも、アルファポリスとかで調子がよかったので、これはこれでよかったのかなと、ホッとしています。
何でしょうね……キャラクターが私の中ではっきりしてるので、書きやすいことは書きやすいんです。
そのへんがおもしろいと思っていただけるんですかねぇ。
そんななんちゃってミステリの第二弾を、今回のカクヨムコンで書いていこうと思ったんですが、5万字届かないところで、今年は辞めておこうかなと思い直しました。
先週末ちょうど読み終わったんですけど。
島田荘司さんの『斜め屋敷の犯罪』を読んでしまったのが良くなかったのかも。
自作を書くのに詰まったタイミングと被ったこともあるんですけど、ネタバレになるので書けませんが、とある点を踏まえて、もうちょっと
去年も実は、横溝正史ミステリ大賞に応募しようと、別のミステリを書いてたんですけど。
これも5万字で頓挫。
なぜ、ミステリを書くと5万字で頓挫するか――
理由は簡単。
私の場合は、犯罪のネタバラシをする「転」が書けないからです。
半分ぐらいで、飛ばせない。
人によるのでしょうが。。。
それこそ、本格ミステリの場合はトリックが主かも知れないんですが。
ミステリの場合、私が思うに、犯人がドラマ的に主役だと思うんですよね。
そこが普通の小説と決定的に違う。
主人公はだいたい追い詰められる側。
表向きは、探偵が主役のように書きますが、探偵に精神的なドラマはあんまり必要ないので、根本的には犯人とかの気持ちになって殺人を妄想する必要があると思う。
ミステリを書くとき。
まぁ、様式をいかに崩すかというを考えるのもおもしろいのかもしれませんが……
起 犯罪が起きる
承 登場人物と状況の説明
転 犯人とかトリックを暴く
結 犯人が捕まる
っていう様式が基本だと思うの。
この順に書いていくので、基本的には理路整然としているべきだと思ってます。
理路整然と事実の説明をしていくで、あんまりテーマがない。
強いて言えば勧善懲悪的な感じで、深くはない。
じゃあ、テーマをどうもたせるかっていうと、「誰が何故、犯罪をどう犯したか」ていう点になって。
そうなると、犯人の気持ちにならないといけないなと。
犯人の人間ドラマを考えて、クライマックスで犯罪を犯すように考えたほうがおもしろいんじゃないかと思ってます。
大概そんなこと考えずに……というか、浅いんです、考えが。
殺すに至る情念を深く想像していない。
犯人の人物像とか心情を想像して魂が入ると、勢い関係者も個性を持って動き出すような気がする。
だからねぇ。
犯人側の話を考えて。
探偵側の話を考えて。
とりあえず。
5万字まで書いたやつは置いといて、もう一回イチから犯人の気持ちになって深く考えてみる。
いや、すでに動機とかは考えてるし、犯罪シーンとかも書いたんだけど。。。
多分つまらないんだな。
そうそう。
書いてみてつまんないので、もう一年練り直したいと思う。
来年の私に期待。
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