10 (R15?)

──その後、授業はサッパリわからんのでグースカ寝るなどして時間を過ごし……


途中、体育の時間では。


「ふむ。ここが被害の多い女子更衣室か。入念に調べねば、だ」

「なにナチュラルにこっち来てんのよ」

「僕から目離して安心出来るかい?」

「ぐうの音も出ないけど自覚あるなら落ち着きなさい」

「ち、知朱様がこちらに居たら何が問題なのでしょう……?」


下着姿のお姉様方→「あれー? 君達が噂の転入せー?」「金髪の子めっちゃ可愛くない? 着せ替えしたーい」「お人形さんみたいっ」


「だよねー。僕が男って事以外何が問題なのか」

「えっ、男の子なの? (笑)」「ウケる」「まーいーんじゃない?」

「ね? ベリー」

「もう勝手にしなさい……てか、ウチらは『こっちじゃなかった』でしょ」


移動して。


「ふむ。ここも被害の多い女子プール更衣室か。慣れ親しんだ栗の花の香りが満ちてるね」

「あっ、わ、わかりますっ」

「意味理解して同意してんのアンタ? てかカルキとか塩素って言いなさい」


半裸クラスメイト→「わー、来ないから迷ったかと思ったよー知朱ちゃん達っ」「早く着替えよっ」「着替えさせてあげよっか? (笑)」


「ぐへへ」

「鼻の下伸ばすな(ペシッ)赤ん坊じゃないんだから一人で着替え……いや、これはこれでアタシ自身変な事言ってるけど」

「どしたんだこのベリーは。しっかし、スク水か。流石にそんなもの」

「あっ。こ、『こんな事もあろうかと』、とカアラ様から(ズイッ)」

「用意の良いババアだよ全く。ババアの強制コスにスク水も追加してやる」


着替えて。


「うーん。この締め付けられる感じ(ピチッ)」

「なんか下がモッコリしてるよ知朱ちゃん!」「ウケる(笑)アリ寄りのアリ(笑)」「肌白! エッロ! リアル男の娘やん!」

「ほら? 皆受け入れてくれただろ?」

「この子達がおかしいのよ。ほら、パレオあるっぽいから下隠しなさい」

「面倒いなぁ。てか、ほらほら、君達も着替えた着替えたっ」

「ぅぅ……(赤面)」

「いいねぇホコウちゃん。恥じらいの幼い顔付きには不釣り合いなスク水ボインがいいよぉ。ベリーも観念しろ」

「……いや。よく考えたらアタシら真面目に体育する必要無くない?」

「それがあるんだよ。やらなきゃ職務怠慢でおばぁに言付けるぞ。それとも『下の毛の処理』が不安か?」

「人を剛毛女みたいに言ってんじゃないわよ。……何も意味が無かったらブッ飛ばすからね(ヌギヌギ)」

「それでいいんだよ」

「キャー!」

「ん? どしたのクラスメイトちゃん達」

「め、目の前に、急に蜘蛛がプラーンって降りて来て! もう! ちゃんと天井も掃除してよ! (ホウキぶんぶん)」

「コラコラ、怖いからって退治しちゃダメよ、蜘蛛は益虫なんだなら。おっと、しかも【アシダカ軍曹】じゃないか。両手足広げたら手の平くらい大きい優秀な戦士だよ。よーしよしよし(ツンツン)」

「わぁ……なんだかくすぐったそうにピクピクしてるぅ」「キモかわぁ」「ほんと、可愛く見えて来たー」

「そうだ、君に仕事を任せよう。僕らに協力してくれたまえ」


軍曹に【とあるモノ】を託したのち、僕らは更衣室を出てプールへと飛び出す。


「やー、カラッとした良い天気☆」

「こ、光合成が捗りますぅ」

「なんでこんな格好しなきゃ……」

「うーん、ベリーのムチムチテカテカスク水が見られただけで仕事を受けた価値があったってもんだ(ジロジロ)」

「見んなっ(シュ!)」

「あぶね! 目潰そうとすんな!」

「ほらほら三人ともー」「こっち来てあそぼうよー」「競争しよー」

「ぐへへ、ポロリもあるんだろうなぁ?」

「やっぱアンタのその目今だけポロリさせとかないと(指を立てながら)」

「僕の目は着脱式じゃないぞ」

「し、しかし知朱様……先程あの方々の裸体をご覧になっているのに、そんなに見たいモノなのですか?」

「かー! ってねぇなぁホコウ嬢ちゃんは! 例えば嬢ちゃんの好きなモノはなんでえ?」

「そ、それは! ……ち、知朱様をお慕い申し上げております……(モジモジ)」

「よしっ。なら僕が普通に頭撫で撫でするよりサプライズで急に撫で撫でする方が嬉しいだろぉ?」

「ほ、ホコウはどちらも嬉しいですっ」

「……うん、まぁそういう事だよ(ナデナデ)」

「説明放棄するんじゃないわよ。(ムスゥ)てかドサクサに紛れて無知そうな子手懐けんな(ペシッ)」


「はーい(パンパンッ)みんな集合してー」


「あっ、先生呼んでるよっ」「んー? あんな先生『居たっけ』?」「あんだけ綺麗な人なら忘れないと思うけどー?」

「おや。校門であった先生だ」

「ち、知朱様はああいった大人の色香漂う女性をどう思います?」

「んー……普通にボンキュッボンで好きだけど……おかしいな。あの人を見てもチンチンが『反応』しない」

「アンタは全ての判断下半身に委ねすぎなのよ。あの先生に『失礼』じゃない」

「今日会ったばっかの人に君もなんで気を遣ってんだか。この格好で反応したらそれはそれで色々問題がーーむ、視線!」

「え? ひ、ヒェッ! 男の人達がフェンス越しに見てます!」


「ぐへへ……」「うおお! 転入生二人共デケェ!」「知朱ちゃんはチッパイだけどそれはそれで……ん? この角度からパレオの下……何か見慣れた膨らみが……?」


「ほーん。道理で男を見ないと思ったら、体育が男女別だったか」

「こら男子ども!」「消えなさい! 普通に警察呼ぶわよ!」「転入生達を怯えさせるな!」

「仕事に支障があるなら消しましょうか?」

「こらこらベリー、そのビート板でどうするつもりだい。……ん? ホコウちゃんどうした? プルプル震えて」

「ハ……ハ……ハックシュ!」


「ぐへへ、ホコウちゃんの唾液が……ハッ、ハッ?」「な、なんだ? 急に視界が濁って……ブアックシュ!」「これは……【花粉】や! ブハァ!」


「あらあら?」「野郎どもが涙と鼻水とくしゃみ撒き散らしながら去っていった?」「なんだか分からないけどヨシ!」

「す、すいませんっ。ホコウは驚いちゃうと『花粉とくしゃみが出る』体質でして……しかも強烈なアレルギー反応を起こすタイプの……」

「そんな事ある?」

「あるんじゃない?」

「まぁ、山育ちなら花粉に塗れた生活だろうしあるかもね。気にしないで良いよホコウちゃん! 君はみんなをヤラシい視線から守ったんだから!」

「一番排除しなきゃなのはアンタなんだけどね」


それから、みんなでキャッキャウフフと水泳の授業を楽しんでいると……


「やんややんや(カサカサ)……ん? おや、君か。プールを泳いで僕の肩にまで来て、どした?」

「キャー!」「蜘蛛だぁ!」「デッカ! 水掛けてやれ!」

「コラコラコラー! 虫いじめるなっツッてんだろぉ? ……それで軍曹、何か用? あ、まさか、『釣れた』?」

「(コクコクッ)」

「でかした! 早速向かおう!」


忘れられがちな『本題』の為に、 ザバァと僕はプールから出る。


「知朱っちどっか行くのー?」「おトイレー?」「一人で出来るー?」

「ふっ、すぐ戻ってくるさ。せんせートイレー」

「先生はトイレじゃありませんよっ」

「どうだか」

「(ペシッ)ほら、行くんでしょ」

「よ、よく分かりませんがついていきますっ」


二人は連れションだと思われても良いのだろうか?

凄く気になった。

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