第27話 断罪の準備を始めよう~ノア視点~
※第27話の内容が事実上飛んでおりました。
申し訳ございませんm(__)m
王妃とモリージョ公爵を睨みつけた。
「王妃様、モリージョ公爵様、殿下が陛下に得体の知れないものを飲ませたのです。もしかしたら、毒かもしれません」
そう言ったのは、メイドだ。そう言えばこのメイド、王妃側の人間だったな。
「何ですって!今すぐノアを捕まえなさい」
王妃の指示で僕を捕まえようとする騎士たち。クソ、こんなところで捕まる訳にはいかない。
「放せ!」
必死に抵抗するが、あっという間に取り押さえられた。でも次の瞬間、ステファニーから預かった真珠のネックレスが物凄い光を放ちだしたのだ。
「何なの、この光は」
あまりの眩しさに、騎士達も僕から離れた。しばらくすると光がおさまった。
「何をしているの。早くノアを捕まえなさい」
王妃の指示で、再び僕を捕まえようとする騎士たち。次の瞬間
「ノアから離れろ!」
この声は!ゆっくり後ろを振り向くと、ベッドから起き上がり、しっかり立ち上がっている父上の姿が。さっきまでの弱りきった父上とは全くの別人だ。でもあの解毒剤、即効性はなかったはず。なのにどうして…
「ノア、ありがとう。お前が飲ませてくれた薬のお陰で、急に体が楽になった。そして不思議な光を浴びた瞬間、すっかり良くなったよ」
そう言って僕を抱きしめた父上。よかった、本当に良かった!
「父上、海が大変な事になっています。今すぐ工場から流れる汚水を止めて下さい。それから、牢に閉じ込められているエディソン伯爵も、すぐに出してください」
「何だって!一体どういう事だ。工場建設は行わない話だっただろう。それから、エディソン伯爵を投獄したとは」
王妃とモリージョ公爵に詰め寄る陛下。
「私はこの国の発展の為にやった事です。それから、海の管轄はエディソン伯爵の仕事のはず。その海が汚れたのだから、エディソン伯爵に罪を償ってもらうのは当然ですわ」
ふざけた事を言い放った王妃。本当に、腐った女だ!体中から怒りが込み上げて来るのを必死に抑えた。でも父上は我慢できなかった様で
「ふざけるのも大概にしろ!とにかく、工場を今すぐ停止させ、エディソン伯爵も牢から出せ。これは国王命令だ。今すぐ行え」
顔を真っ赤にして怒鳴りながら家臣たちに指示を出している。
「ちょっと陛下、勝手な事をしないで下さい」
「そうです、陛下。とにかくあなた様は病み上がりなのです。どうか落ち着いて下さい」
必死に父上をなだめようとする王妃とモリージョ公爵。その時だった。
コンコン
「失礼いたします。ノア殿下、貴族たちが広間でお待ちなのですが…」
もう来たのか。まあいい、とにかく真実を明かそう。
「父上、王妃様、モリージョ公爵、大切な話があります。広間に集まってもらえますか?」
「どうして私があんたの為に集まらないといけないのよ」
僕の言葉が気に入らなかったのか、文句を言う王妃。そんな王妃に
「まあいいではないか。では行きましょうか、ノア殿下」
なぜかニヤリと笑ってそう言ったモリージョ公爵だ。そうか、スパイたちによって僕は何も打つ手がないと言う間違った情報がモリージョ公爵には届いているのだったな。きっとここで、僕に何らかの罪を擦り付けて消し去るつもりなんだろう。
大体この男の考えている事は分かる。そんな事を考えながら、4人で広間に向かった。広間に入ると、心配そうな顔のステファニーが僕の元に飛んできた。
「ノア様、ご無事だったのですね」
一目もはばからず、僕に抱き着くステファニー。やっぱりステファニーは可愛いな。つい僕もギューッとステファニーを抱きしめ返してしまった。このまま口付けと行きたいところだが、グッと我慢する。
「あなたは確か、エディソン伯爵家の娘じゃないの。どうしてあなたがここにいるの?さっき捕らえに行ったはずだけれど」
嫌悪感丸出しの目でステファニーを睨みつける王妃。僕の可愛いステファニーを、そんな汚い目で見るな!とっさにステファニーを王妃の視線に入らない様に隠した。
「エディソン伯爵家を捕らえるとは、一体どういう事だ」
全く状況が分からない父上が、王妃に向かって怒鳴りつけている。
「それは、ノアがエディソン伯爵家に囚われていると聞いたから、助けに行ったまでですわ!」
「ふざけるな!ノアは何度も命を狙われたから、私の指示でエディソン伯爵家に匿ってもらっていたんだ。それをお前は!」
このままでは夫婦喧嘩が始まりそうだったので、一旦止める事にした。
「父上、落ち着いて下さい。とにかくエディソン伯爵家の皆は無事ですから。それから、今日集まってもらったのは他でもありません。ここで全てを明らかにし、腐りきった王宮を僕の手で正します。そう、悪の根源でもある王妃とモリージョ公爵を、断罪したいと思っています」
これ以上、王妃やモリージョ公爵の好き勝手にはさせない。2人の方を見てはっきりと告げた。
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