十七話「ねぇ仁。それってご褒美?」

「……っ」

 眩しいくらいに輝く蛍光灯。その隣には桜がいる。

「んっ」

「――っ」

 桜の裸を見れるなんて……。やばすぎる。

 心臓の鼓動がアクセルが全開で全身熱すぎて気絶しそうだ。

「あっ」

 少し動くだけで桜の体に当たり触れている……。

「――っ!」

 桜の方を向くと前をタオルで隠していたが改めて見てしまうが胸元が膨れていて女性らしい体。

「……」

 小学生の無邪気にお風呂で遊んでいた頃とは違い。魅力的過ぎてヤバい……。

 熱い……まだ湯船に浸かってないのにめちゃくちゃ体が熱い。

「おぉ……――スゥ。仁とお風呂に入れてる」

 彼女の方を見るとめちゃくちゃ顔をニヤけていて、俺の体を舐めまわすように見てきた。

「……っ」

「おぉ……」

 そんなに見られると恥ずかしい……。でも彼女に見られていると少しワクワクしていた。

「と、とりあえず体洗うか……?」

「…………。――えっ、体!?」

 桜がいきなり叫んでいた。

「えっ、そう……」

 ……やってしまったかな。

 そうだよな。今はこうしてお風呂に入れているが体を洗うは流石に攻め過ぎたかもしれない……。

「ねぇ仁。それってご褒美?」

「えっ、ごほうび?」

 彼女の方を見ると目をキラキラと輝かせていた。

「だって仁の身体、洗えるんでしょ。ご褒美じゃん……はぁ、はぁ」

 物凄い顔と吐息を履いていて、なんだかライオンに食われそうな気がしていた。

「仁の身体を洗いたい……触りたい!」

「おっおぉ……」

 そんな目をキラキラにしているなんて、桜が新しくぬいぐるみを紹介しているみたいにキラキラしていた。

「いいよ……」

「やった!」

 俺がオッケイを出した瞬間、桜がシャワーを手に掴んだ。

「――っ!」

 その瞬間、頭を全開にフル回転をさせた。

 それは桜のお尻が丸見えだったからだ。柔らかそうなお尻、細い足をじっくりと見ながら綺麗な背骨のラインをなぞるようにながめ。長い髪が揺れた瞬間。ブラの跡がついてしまった赤い線の肉体。俺はただ、ただ……見惚れてしまった。

 小学生の頃は女の子だな思っていたが女性の身体で俺の心臓が鳴り響く……。

「――っ」

 そして桜はシャワーを出し、水からお湯になるまで出ししゃがんでいたがタオルがめくれ、桜のふっくらとした胸元が現れた。

「―――っ!」

 ヤバい死ぬ……。

 さらに心臓が加速していってダイナマイトに導火線つけられたみたいな焦りが出て汗が出てしまう……。

 一緒にお風呂を入る時点で見ることになってしまっても仕方がない。仕方がないのだが……。

「……」

 好きな子の裸だぞ! エロ過ぎてヤバいだろうが!

「あっお湯になった! 仁、座って」

 桜がお湯になったのを報告しこっちの方を向いた。

「――えっ! あぁ……」

 お風呂の椅子のところに俺は今更遅いがタオルを腰に巻いて座った。

「じゃあやるよ!」

 桜は最初にシャンプーをつけて俺の髪を洗ってきた。

「……」

「〜〜♪ 〜〜♪」

 俺は目にシャンプーが入らないように瞑っていると桜が楽しそうに鼻歌を歌いながら洗っていた。

「お客さんー痒いところはないですか〜?」

「ん? ……ありません」

 そんな会話をしながら髪にしっかりと泡立てて、洗い流した。

「はいータオル拭くよ」

 桜がタオルを使って髪を拭いた。

「ふぅ……――っ!」

 目を開けた瞬間。またして言葉を失ってしまった。

 鏡に桜の胸元が反射していて見えてしまった。

「……」

 漫画だと煙で隠れているのが、現実だと普通に見えてしまい。なんて言葉に表現したらいいのかよくわからなくなっていた。

「じゃあ背中流すよ! ……ぐへへ。仁の背中が洗える日が来るなんて」

 桜は手をくねくねとさせながらスポンジに石鹸をつけ泡立てながら俺の背中に押し当てた。

「……いくよ」

 そしてゆっくりと優しく上下に擦られているのがわかった。

「………んんっ」

 なんだろう。桜に小学生にやってもらったのはもらったんだか、もの凄くくすぐったい。

「……お尻もやらないと」

 そして腰に巻いていたタオルを素早く取りさり。お尻を触り撫で回しながら洗ってきた。

「……」

 背中より長いな……。

 鏡を見てみるとめちゃくちゃ嬉しそうに洗っている桜が写っていた。


「…………仁っちょっとごめん」

「んっ? ――っ!?」

 するといきなり桜が抱きついてきた。

「さ、桜……さん!?」

 背中に柔らかいのが押し当てられて耳元に桜の顔があった。

「仁の背中。興奮しちゃって抱きついちゃったごめん」

 鏡越しの方を見ると顔を真っ赤にしていて桜の髪が少し俺の体にゆっくりと流れ落ちてきた。

「――っ!」

 そして桜が動くたびに柔らかいのが石鹸で滑り。背中がビクッと動いてしまう。

「よし、今度は前を洗うからこっちをこっちを向いて!」

「……――えっ」

 前!?

 ……そうだよな。後ろを洗って前を洗わないなんてことはないよな。

 俺はゆっくりと桜の正面を向いた。

「――んっ‼︎」

 正面を向いたが桜の体があらわになっていて至近距離で丸見えだった。

「…………あっ。ぬあぁぁぁっ!!」

 するといきなり桜が自分の手を顔に押し当てていた。


「「仁のが丸見え……今、私天国にいる? 天国!?」」


 指の隙間から大胆に覗きこんで視線が下の方に向いていた。

「……? あっ」

 桜につられて下を向くとさっきタオルを剥がされて下が丸出しだった。

「仁、ありがとう! ありがとう!」

 なんか知らないが桜は感謝していた。

「……」

 そしてスポンジを俺の方に渡してきた。

「え?」

 桜の方を向くと顔が天井の方を向いていた。

「……仁の体洗ったら爆発しちゃうので今は仁が自分で洗って。今度仁の体全身洗うから!」

「え? 爆発しちゃうの?」

「する! 好きだから爆発しちゃう!」

 マジか……爆発するのか。

「わかった」

 俺は桜とは反対の方を向いて胸とか下の方も洗う、が……洗うのだが。

 めちゃくちゃ鏡越しとかこっちをジッと桜が視線を見てくるのがわかった。

「………触る?」

「――いいの!?」

「そんなガッツリと見られたら洗いづらい」

「……ご、ごめん。そのままの体制で胸を触らせて!」

「え? いいけど……」

 桜が俺の背中に再びしがみつき俺の胸を触ってきた。

「……好き」

 そしてガッツリと揉まれた……。

「ありがとう……。じゃあ洗うね」

 桜はしがみつきのを解放しシャワーで俺の背中を洗い流し前は俺が自分で洗った。

「……今度は俺が桜を洗う番だな」

「――っ! うん」

 視線を下に向けて小さく頷き席を交換し、今度は俺が桜を洗うことになった。

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