Episode22

 僕は、アイア◯マン的パワードスーツを造りあげ、各衛兵に生体認証機能付き認識票ドックタグを渡し準備を終えた。

 次に大型送迎バスを42台、運転手型ゴーレム42体、異空間倉庫ガレージ機能付き雑用係ポーター型ゴーレム1,000体を創造し冒険者達のサポートを充実させる。

 これでとりあえず、フィクシアに関する事は大丈夫かな?

 そうそう、冒険者ギルドの一室に『ダンジョン監視室』を創造しダンジョンのそばには、『ダンジョン警備隊詰所』を設置してダンジョン内部で起こる犯罪を取り締まる事にした。

 『ダンジョン警備隊』は、AIさんを総司令官とし各ダンジョンのサブマスターであるアインス達を司令官に任命。警備隊員として自立行動するパワードスーツを創造した。

 AIさんとアインス達には、『並列思考』と『高速演算』のスキルを創造クリエイトし付与した。


「空を征するものは全てを征す!!」


『マスター、いきなりどうされました?』


「航空部隊の開発をしようと思って、言ってみました。」


『なるほど、フィクシアに空戦部隊を配備するのですね』


「イエ~ス、ザッツライト!」( ´∀` )b


『マスター、もう少し英語の発音を勉強をしましょう』


「日本語も真面まともに話せないような日本人に、英語はまだ早い!!」


『テストで赤点ギリギリだった人の言い訳としては、ありがちですね』


「サーセン。」m(_ _)m


 AIさんとの漫才にオチがついたところで、かねてより考えていた事を実行に移した。

 フィクシアの地下に格納庫を造りF-35BライトニングⅡを100機とパイロットゴーレムを100体創造し格納した。

 これでとりあえず、フィクシアの守りはほぼ完璧と言っていいかな?


『マスターがここまでするということは、フィクシアを出るということですか?』


「そうだね。他の場所にも行ってみたいと思っていたから。」


『そうですか。そうなりますと、エレナ様やミリア様が確実に悲しみますね』


 むむむ、そうなんだよなぁ~。


『そんなマスターのお悩みに朗報です!!』


 AIさんからの提案………イヤな予感しかしないンですけど?


『ズバリ、エレナ様とミリア様も一緒に連れて行くと言うものです』


 ですよね~。

 だけど、二人とも仕事がある人達だからなぁ~。


『マスターが提案すれば、まず間違いなくギルドを辞めるでしょうね』


 う~ん、ミリアさんは受付だから辞める事は簡単かもしれないけど、エレナさんは立場のある人だからなぁ…


『マスター、このまま黙って行かれるのでしたら確実にお二人はマスターを探すでしょう。

 マスターはそれでもいいのですか?』


 そうなんだよなぁ~。う~ん…めんどうだな。

 ……よし!付いて来るなら、そうしよう。


『それがよろしいかと思います』



 冒険者ギルドに到着!

 スイングドアを通りミリアさんのいる受付に行く。


「あっ、タケルさん♡本日はどのようなご用件でしょうか。……もしかして、私に逢いに来てくれたんですか♡」


 ミリアさんが頬を染め、上目遣いで僕を見る。


「エレナさんにお話があって来ました。」


 フィクシアの街を出るってことを伝える為、ミリアさんにエレナさんへの取次をお願いした。


「…あ、そうですか。では、ギルマスの執務室にご案内致します。」


 なんだろう、ミリアさん魚が死んだような目をしてる…僕、なんかよくないことでも言ったかな?


『マスターは女心を勉強するべきだと思います』


 ねぇ、AIさん。それって何処の駅前留学に行けば学べますか?授業料は金貨おいくら万枚払えばいいですか?

 などと、AIさんと漫才をしながら執務室の前まで来ました。


 ミリアさんが、執務室のドアをノックして「ギルマス、タケルさんからお話があるそうです。」とドア越しにエレナさんに話しかける。


 エレナさんの許可をもらい、執務室に入る。

 エレナさんと向かい合わせにソファーに座り、これからの事を話す。


「僕は、そろそろフィクシアを出ようと思っています。エレナさんとミリアさんはどうしますか?」


「タケル君、どうするとは?」


「お二人が『僕と一緒に旅をするのか?』と聞いています。で、どうしますか?」


「わ、私は、タケルさんと一緒に旅をしたいです!!」


「わ、私だってタケル君と一緒に旅をしたい!!しかし、冒険者ギルドのマスターである私が勝手に旅をするなど、許される事ではないからな…」


「じゃあ、エレナさんの後任を決めれば良いのでは?」


「なるほど、その手があったか!!」


 いや、エレナさん。どう考えてもそれしかないでしょ!?ミリアさんは付いて来る、エレナさんは保留って感じかな?


「こうしては居れん!ミリア、すぐに退職届を出すぞ!!」


「はい!!」


「いざ行かん!タケル君とのハネムーンへ!!」


「レッツゴー!!」


 えぇ~、お付き合いすらしてないのに、ハネムーンは無いでしょう。ミリアさんもノリノリですね。


『やはりお二方ふたかたとも付いて来るようですね』


 はぁ~、前途多難な旅になりそう……




 そんなこんなで、準備を行い僕たちは旅に出る事になった。メンバーは僕とAIさん、レイナさんとミラさん、エレナさんとミリアさん、ノワールとブロンシュ、そしてダンジョンシスターズの計20名となりました。

 僕以外のメンバーが全員女性ってのが…なんと言うか、納得いかない。


『マスター…ドンマイ』


 AIさんの優しさが、逆にツラい…


「さて、タケル君。ハネムーンの目的地は何処になるんだい?」


「エレナさん、ハネムーンって…もういいです。とりあえず、『ライオネス獣王国』を目指します。」


「『ライオネス獣王国』か…確か、今の獣王はサイの獣人だったな。」


「なるほど。では初代獣王がライオンの獣人だったのですか?」


「ん?初代はカバの獣人だったはずだが?」


「え?カバの獣人が何故国の名前を『ライオネス』にしたんですか?」


「『響きがカッコいいから』と言っていたな。」


 そ、そんな理由だったとは……

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スキル【創造】(クリエイト)が最強過ぎてチートの枠に収まらないのでスローライフを諦めて無双します 道(タオ) @tao-aegs

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