第2話 マレーロ



 暫く走っていると、

「パドレ、何処へ行く?」

飛び跳ね走りながらムーはマルセリーノに問いかけた。

「ぶ、ぶ、ぶ。そ、や、ね。ちょ、と、止ま、って。く、れ、へ、ん」

ムーが停止すると、

「やっぱ、兎に乗りながら会話するんは、至難の業やな」

「パドレ?」

「せやね、久しぶりにマレーロにでも会いに行ってみるか」

「いいよ、マレーロ宇宙哲学教授だね」

「それな。ほな、行ってみるか」


「分かったよ」


「ぶっ」

兎は飛び跳ねるものである。

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