第16話 原因
今回のトラブルの原因を考える。
Mさんとは何度も会って話してきて、どうしても悪意というか騙そうというのはないと思えた。
ただ、最初から気になったのは、Mさんがカバンの中の書類の整理ができてないところ。相談の履歴もきちんと整理できているのか不安になったが、案の定、記録はきちんと残っていなかった。
夫は説明下手と言うか、たまに意思が伝わらない話し方をすることがある。わたしは人見知りで他人に思ったことをストレートに言えないところがある。それも、Mさんの混乱の一因にもなったのかな…それぐらいしか我々の落ち度らしきものは思いつかない。でも、わたしも夫も、家を建てるなんて一大事なので、いつもより頑張って、疑問や不安なところは、きちんとMさんにその都度伝えてきたし確認もした。
Mさんは、その場しのぎの回答で、なんとか進めてきたが、回収しきれなくなったというのが、上司のKさんの見方。完全キャパ不足な上、周りに頼ることもしなかった。
悪意がなかったにしても、あまりに酷い。会社が調べようにも、我々とのやりとりのきちんとした履歴も残っていなかったらしい。
どうもチームナマケモノに落ち度はなかったようだ。
ただ、反省点があるなら、それを知って今後に活かそうというのが、我がチームの総意。
据付日前日を最後に我々に姿を見せなくなったMさんに、いつか、すべてが済んだら、話を聞いてみたい。なぜ、こうなってしまったのか。
拗れず、かつ、泣き寝入りもせず、解決に至ったのは、誰とでも忌憚なく話せる夫のおかげ。そして、核家族の我が家は、話し合いも手続きも何もかも、子供も同伴で行かないといけなかった。夜中までの話し合いにも付き合い、騒がず、ぐずらずいてくれた娘には誰より感謝!
わたしもフルで仕事しながら、ひどい風邪を引いても、ぎっくり腰になっても話し合いに向かい、頭をフル回転させて考えて頑張った!
チームの健闘を讃えつつ、あともう少しがんばろう。
そこから、怒涛の確認と変更と決定の打ち合わせ地獄。
ナマケモノ、一生分のやる気を使った。
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