女勇者は男物の下着を穿くと最強です

第10話：激闘

　「はぁっ！」

　漸（必殺技）っ！

　「ぐわぁあああぁぁぁぁぁぁっ！」

　ばた、ちゅどぉおおおぉぉぉぉんっ！

　「はぁはぁ、とうとう四天王の一人を倒したわ！」

　あたしはそう言いながら剣に付いた血のりを払う。

　そして魔王城の四つある門のうち一つ、四天王の玄武（四天王の中で最弱）が守るこの門を打ち破る。

　戦いは激闘を極め、あれ程いた魔王軍もとうとう親衛隊に四天王、バトゥルス将軍だけとなった。

　「くっ、しかし流石にもう体力が！」

　「そぉ～んな貴女（あなた）にこれおススメ。筋肉が喜ぶ『プロテインエックス』！」

　「いやいや、ここは儂が愛用している生薬が染みわたる『長命酒』じゃろう」

　「ああぁん？　疲れただと？　ならこれだろ、亀の頭印マムシエキス入り『みなぎる君ゼット』だぜ！」

　いやいや、あたしに何飲まそうとしているのよ？

　と言うか、あんたら何その恰好？

　島に渡ってから観光業者に島の特産物売りつけられ、地方のお土産グッズ（なぜか全国同じようなモノ）定番を身に着けている。

　変な帽子とか、髭付きぴーひょろの眼鏡とか、タペストリーに、木刀まで買っている。

　魔王軍の討伐ほとんどあたし一人にさせているじゃない!?

　「あ、あんたらねぇ……」

　「ふっ、まあいい。ここから先は俺たちに任せるがいい」

　「そうじゃの、この儂の究極魔法をお見舞いしてくれようぞ」

　「であるな。勇者殿はこれらを飲んで回復されるがよかろう」

　そう言われ三人に栄養剤（あやしいもの）を渡される。

　まあ疲れたし、後三人も四天王が残っているし、バトゥルス将軍と魔王も残っている。

　そう思ったあたしはバカだった。

　疲れて思考力も落ちて（あーぱー状態）いたので渡された栄養剤を全部飲んでしまったのだった。

　その後あたしたちは破竹の勢いで先を進む事となったのだった。