3位→1位

3位「あおいよる」眠る都市

https://www.youtube.com/watch?v=SHKLrxXgIm0

ジャンル J-POP


 今年10月に公開された、夜と夜明けの曲。すごく静かな曲で、前奏段階でこれは今年聞いた曲でもかなりおしゃれな部類に入ると確信していました。そして堂々のベスト3入りです。

 

 夜寝れないとき、何か曲が欲しいという方にこの曲はおすすめです。曲聞いて寝れる人はもとから寝れるんじゃと思うんですが、おすすめです。ボーカルのWaMiさんは歌い手で、今年は「ナイトルール」や「シネマ」のカバーもしていましたが、この曲ではかなり雰囲気が違い、ウィスパーな歌声です。新年を静かに迎えたい方は、この曲をご準備ください。


 曲調なんですが、こんなに夜と夜明けを表現している歌、初めてです。歌いだしから最後のブロック直前までは夜を、最後のブロックからアウトロは夜明けをあらわしている、私はそんな風に聞きました。それから、勝手な推測ですが、春野「深昏睡」(ボカロ曲)の影響もうけているんじゃないかと思うんですよね。歌詞のせいでもあるかもしれませんが……。


 さて何といっても、随所に現れる「三音」が好きなんですよね。何のことかと思われるかもしれませんが、そうとしか言いようがないです。曲を4ブロックとイントロ、アウトロに分けた場合、それが出てくる場所はイントロ、Aブロック開始直前、Aブロック直後、Bブロック開始直前、最後のブロック直前、アウトロに出現します。ランクインした理由の何割かもこの「三音」にあります。何かもっとうまく言えたらいいんですけど、聞いていただければ共感はともかく、「三音」って何かはわかってもらえるんじゃないかと思います。

 

 ピックアップリリックは次の一節。

「831 覚えているよ 私はここにいるよ」(https://linkco.re/BcrVvx7D/songs/1614852/lyrics)

 

 831は、「I love you」の寓意です。8文字、3単語、1つの意味でそうなったということ。歌詞は「命」に関するものなので、一層重みが加わります。

 ややマイナーな曲ではありますが、このランキングに知名度は関係ありません。よって2021年第3位を贈呈いたします。







2位

「世惑い子」花譜/詞曲カンザキイオリ

https://www.youtube.com/watch?v=13eFWjlus_g

ジャンル/J-POP


 今まで聞いてきたアーティストで、神6を決めるならボカロPならOrangestar、みきとP、ナブナ、はるまきごはん。J-POPで言うならヨルシカ、Eve、そして花譜になります(ナブナさんはヨルシカとひとまとめで6者です)。

 

 私と花譜さんとの出会いは、多分多くの方と被ってるんじゃないかと思いますが、「過去を喰らう」です。今から2,3年前になりますか。その後、個人的には「quiz」、「景色」、「彷徨い」を三部曲として聞きまくっていましたが、今後はこの曲を加え四部曲としようと思った次第です。


 

 このサイトにいる以上、小説を書いている人は多いんじゃないかと思います。この曲は、そう言う風に、何かを創作する人であれば励まされるのではないかと、私は思っています。さっそくピックアップリリックを紹介しましょう。


「一つだけあるだろう 焦がれるほど描いた何かが それは…………」(piaproより)


 ……の先にも歌詞は続いています。その部分が本当に、すごい歌詞です。「この曲聞いて、ほんとうによかったな」と感じる曲ってあまりないんですが、これはその少ない例です。大げさかもしれませんが、こういう曲を聞くのが初めてだったので、とても高評価になりました。


 もうね、この曲に関しては評価が高いゆえに逆にこれ以上説明したくない気持ちです。ただ、先に挙げた通り、文学、絵画、音楽問わず、創作者であれば惹かれる歌なんじゃないかと、そう思ったので2021年第2位を贈呈しました。











いよいよ1位です。2021年の登録曲、全190曲の頂点は、この曲です。














1位

「アルルの花」傘村トータ

https://www.youtube.com/watch?v=EY5gq1KwrD0&t=81s

ジャンル/ボカロ


 堂々の第1位は、4位の「花めづる君」の作者、傘村トータさんが、今年の正月に公開した、「アルルの花」に贈呈いたします。音楽番組のランキングなどで同じアーティストが続くと辟易してしまいますが、それでも、この曲を除いてランキングは完成しません。ほんとうに、下手をしたら2020年代でも1番かもしれません。


 傘村トータさんについては4位で簡単に記したのでそちらをご覧ください。

 そして「花めづる君」同様、この曲も歌声とピアノで構成されており、前奏はなく、1番の後の間奏が実質的な前奏になっています。この間奏の音色の美しさが、ほんとうに涙が出るほど。

 ボカロは結月ゆかりと紲星きずなあかりの二人。人間が歌っていると錯覚してしまうほど、こちらも美しいです。かつてポリスピカデリーさんのボカロ曲も感情がこもっていてびっくりしたのですが、こちらもほんとうに、必死な感情が伝わってくる、そんな曲です。

 

 この曲については別枠で考察したことがありますが、ひょっとしたら「ゴッホ」に関する歌かもしれません。アルルはフランスの地名で、一時期彼が滞在した場所ですし。

 ただ、元も子もない言い方ですが、そんな考察の是非は今はどうでもいいんです。年明け早々、流れた歌いだしから、これはきっととんでもない曲だと感じたのを覚えています。

 

 私は、曲の評価をするときには、安易に天才とか神曲とかという言葉を使わないようにしています。なので、ここでもそういう単語は使いません。ですが、傘村トータさんは、傷ついた人に寄り添う曲を作るのに最も長けた方なんだろうとは思っています。来年もその活動を陰ながら応援したいと思っています。



 ピックアップリリックは次の一節。

「爪を研いで待つ不幸の元へあなたを………」

 

 この曲の歌詞は非常に難解で、はっきり言ってしまえば、すべてを英介することはできないと思います。なのでピックアップするのも困難なのですが、この部分は核心なのかもしれないなあと思ったりします。「………」の先に続く歌詞がほんとうに辛いものです。少なくとも、明るい曲ではないですよ。けれど、明るくはないけれど、ほんとうに美しい。芸術と言ってもいい曲だと、私は感じました。


 本当に間奏は、もう一度記憶を消して「初めて聞きたい」、そう強く願うほどです。2021年の第1位にふさわしいものである、そう評価いたしました。


 




 さあ、以上ベストテンが終了しました。改めて並べると次のようになります。

1位 アルルの花/傘村トータ

2位 世惑い子/花譜

3位 あおいよる/眠る都市


4位 花めづる君/傘村トータ

5位 リナリア/まるりとりゅうが

6位 Surges/Orangestar

7位 はるのとなり/佐々木恵梨

8位 忠犬ハチ/ツユ

9位 ロストデイアワー/自然の敵P

10位 桜の栞/AKB48



 今年もよいミュージックライフを過ごせました。来年も同じように過ごせればいいなあと、そう思います。

 

 これでベストテンは終わりですが、番外編的に11位から20位までもあとで載せるので、よかったらご覧ください。

 いくつか自主企画も立てましたが、参加してくださった方々ありがとうございました。そして何より、私の小説を読んでくださった方々には、厚く厚く感謝申し上げます。


 今年もありがとうございました。

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