29 マクベスは悪い奴なのか―???
マリン星の遊園地。其処には、カローナ、バルマ、寅次郎、画レ虚、シヱ、ルーク、菓子太郎の七色の魔術師と、同等の力を持つマリーが居た。
寅次郎は言った。
「君たちが留守の間。こんな手紙がとどいていてね。」
其れは、マクベス当人からの手紙で、招待状だった。
「マクベスは、私達の事に気が付いていたのだ。」
寅次郎は言った。
如何してマクベスは、私達を処罰しなかったのか。
「恐らく、私達を試しているのだ。」
と、バルマは言った。
「カロス大地ってどこですか?。」
画レ虚が訊いた。
「謎の多い場所さ。何でも、巨大な遺跡がある。古の神や儀式と思われる彫刻された石や、建物が其の大地を埋め尽くしている、遺跡の中には、魔物が住んでいて、其の魔物は、摩訶不思議地帯で出る魔物以上に強力だ。其れに、天空に城があるだなんて聞いて事もない・・・。」
カローナはさっぱりだといった風に言った。
「確かにのう。じゃが、考えられんこともない。」
シヱがいう事には、古代の反転世界の文明はそれほど高度なものだという事が分かっているのだという事であった。
バルマは龍の谷に行ったとき、近くにある、雅町で雅楽さんに会い。
一部始終を報告していた。
その時雅楽は、そうか。
摩訶不思議学校ではそんな事に成っていたのか。
しかし、御前達はマクベスとやるつもりらしいが、悪い事はいわねーからやめとけと言って、俺の友達なんだ。と言って悲しそうな様子でうつむいた。
「また、何かあったら、連絡してくれよ。」
そういって、雅楽は、攻略会議所へ向かった。
攻略会議所。マクベスが手紙を出す。二か月前。
「マクベス、来てくれたのか。ありがとう。」
雅楽は嬉しそうに言った。
其処には、原初の魔術師、バーバリアン、レイモンドが居た。
四人の最強と謳われる術者が揃うと壮観だ。
「友達だからね、十分に強くなったよ。他の三人もその様子じゃ、随分と力を付けたようだね。」
バーバリアン。紅に染まった瞳に、黒い甲冑を身に纏っている。
レイモンド、黄色の鎧に、槍を持った槍使いの名手。
そして、雅楽、小刀を持った、着物姿の風俗的な男。
「ダンジョン攻略。十年ぶりじゃのう。」
「十年前は、百二十階層のボスにやられて、それ以来、各々が力を磨いて来た。」
バルマの報告によるとマクベスはきな臭い動きがあるようだが・・・。
雅楽は、其処が気がかりでいたが、話を進めた。
話の結果。今から三か月後の朝五時 から、攻略を再開するとの、決定で終わった。
「ふう・・・。此れで大丈夫だろうか・。」
雅楽は、一汗かいた。
個性の強い三人をまとめるのは一苦労だ。
特にマクベスの奴は、何をしだすか分からない。
常に警戒が必要なのだ。
其れから、二か月後の今。
七色の魔導士が揃い、マクベスは、決戦の手紙を出したのだ。
「マクベスは悪い奴なのか。」
バルマは言った。
確かに、魔法学校で殺されそうになったが・・・。
雅楽さんの話といい、この手紙といい。
一体、マクベスは何を考えて居るのであろう。
「さあ、どうだろうな。未来の俺は、少なくとも、マクベスに脅威を感じ、暗殺計画を進め。過去の僕に指令を出した。」
と、寅次郎はいった。
マクベスは得体の知れない奴だが、此の寅次郎は更に得体の知れない奴だ。マクベスは未来では宇宙の帝王と成り、世界を脅かしているらしいが・・・。
「時の加速なんて出来るのか?寅次郎さんよお。」
「ああ、出来るさ。僕も緑の魔術師、やり方は分かる。速度を操る魔導だからね。」
一体、何のためにマクベスは、時を加速させ、世界を改変させたのか・・・。
「未来の寅次郎さんには、会えないのかい?。」
画レ虚は訊いた。
「会えないよ。未来に行けるのは、緑の能力者だけだからね。しかし、言える事は、未来は、全てマクベスにより侵略されていたという事だ。そして、未来の僕は、こういっていた、マクベスを止めるには、過去の私たちに古代人にマクベスが接触する前に倒せとな。何の事かは詳しく教えてはくれなかったが、其の前にマクベスを倒さなければ、未来は無いというわけだ。」
なるほどと、シヱは呟いた。他の七人は何がなるほど、なのかといぶかしんだ。
ふむ。考えられん話ではないと思うてな。
原初の魔導士の更に以前にも、此の反転世界には、何かしらの人か、其れに近い何かが住んでいた事は数々の遺跡や書物から明白だ。
「更に、儂は、誰にも口外は許されぬこの世界の秘密の一端を知っておる、マクベスと死んだゴリアと私此の三人しか、知らない、宇宙の秘密をの。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます