3 夜来月 夜は、捨て台詞に摩訶不思議学校を教えた、おいでませませで狐火姫の使い源内を呼び出し、エメラルド公園の鏡から摩訶不思議学校に行けることを知る。


 画レえれこが、中学校ちゅうがっこうの頃、




 夜来月よるくるな よる転校てんこうしてきた。




 其れは、運命的うんめいてきであった。


 夜にも



 妖精ようせいが付いていたので或る。



 妖精の名前は、



 クルルビ



 クルルビは、尻尾しっぽえた、角のある、悪魔あくまの様な姿すがたをしていた。


 夜は、目つきの悪い、ひどやせせた男の子で、物体ぶったいかしたり、錬成れんせいする能力があった。


 画レ虚は夜の事が気になって、仕方しかたがなかった。



 其処そこで、夜に話しかけた。



 「あのおおおお。こんにちはあああ。いい天気ですねええ。」


  何て、言えばいいのか分からなくって、変な感じの挨拶あいさつになって終った。


  「何か用か?。糞餓鬼くそがき。」


  「ひどいですよ。初対面しょたいめんの人にそんなこと言っちゃ駄目だめですよ。」


  「うるさい、むすめだ。」


  むっつりして、彼に幻滅げんめつした。


  「あの、一緒いっしょに遊びませんか・・・。」


  「遊ぶって・・・。如何して、俺なんかと・・・。」


  「えっと、見せたいものが或るんです。私能力者でして・・・。」


  彼は、あーなるほどと言って。


  「此の力が何か知っているかい?。」 


  伏目ふせめがちに下を向いて首を振った。


  「知らないのか、馬鹿だな。よくやって来れたもんだ。」


  「教えてくださいよ!!!。」





  「摩訶不思議学校まかふしぎがっこう。 其処に行けば、色々と分かる事も或るんじゃねーか。其れだけ言っておくよ。摩訶不思議学校だ。其れから、中学校で話掛けてきたら殺すから。」




 そういって、其れっきり、彼と会う事も、会話する事も無かった。


 彼は、分身を使って、中学、高校、大学、仕事の全てにおいて、其の分身にあらゆる業務ぎょうむをこなさせて、世間体せけんていだけは立てていたのだから。


 けれど、其れによって、私は摩訶不思議学校の存在を知れた。


 私は、其のあと、摩訶不思議学校について調べたが、明確な情報は得られなかった。




 其処で、おいでませましましをする事にした。




 おいでましましましとは、扉から知恵ちえの神様を呼んで情報を得る儀式の事で、相当なエネルギーを消費する死と隣合わせの禁術きんじゅつだ。


 七歳の頃、神社で、偶然ぐうぜん見かけた、



 狐火姫きつねびひめ



 といか言う、此の地の守り神がくれた



 心霊しんれいの書



 と言う本にっていたじゅつで、三つの術が乗っていた。



 一つは、のおいでましまし、



 もう一つは、無意識むいしきに出来ていた、想像の具現化ぐげんか



 そしてもう一つが闇払やみばらい。



 「儀式ぎしきを始めます。よろしくお願いします。」



 手を合わせて、三度お辞儀じぎをする。服装ふくそうは、白装束そろしょうぞくだ。


 まいを舞う。


 こしを落とし、両手を大きく広げ、片足を上げつつ両手を上げる。


 其れをかえす。


 そして、用意よういしたつくえに小さな門をつくり。となえる。



 「おいでませ。おいでませ。知恵の神。」



 すると、どうだろうか、其の門から、3Dかと思われる、人の姿のオブジェクトが現れた。




 「我を呼び出すとは、何事か、霊間れいま 狐子きつねこ の契約けいやくにより人間に知恵を貸す 知恵館ちえたて 源内げんないとは我の事ぞ。お主は、何やつか。」




 其の人は、凄く綺麗な男の人だった。


 白い肌の、綺麗な女よりも綺麗な男だった。


「心霊の書をゆずり受けたものです。」


「ほう。あの きつねばばあから・・・。此れは意外。」


「其れで聞きたい事があって、お呼び申し上げたのですが・・・。」


「摩訶不思議学校って知っていますか???。」


「我を呼び出さずとも、狐火姫の奴に聞けばよかろうに・・・。」


「今、彼女、行方不明でして。」


 源内は何か考え込んだのちに。


 なるほどそういう事かといった様子で


 「三年前に、はとバスを呼んだのも君って事かい。読めてきたよ。全くに。君、狐火姫のやつと同じ、具現化能力の持ち主って訳かい。だから、視えるんだねえええ。僕達が。」


 「知ってたかい・・・。僕達は、彼女によって創られた式神なんだ。此の街を守るために四千年前に創られた神様なんだよ。」


 「詳しい事は、摩訶不思議学校で聞くといい。狐子のやつは、今色々忙しくて、君の相手をしていられないらしい、だからその本を君に渡したのだろう。」


 「エメラルド公園って処に行くんだ。其処の不思議のかがみっていう鏡が或る。其の鏡は、実は鏡じゃなくて学校と繋がるゲートに成ってる。其の鏡に気を流せばあっちにいける。」

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